今回も『コンタック』。コンタックの風邪薬は3種類あるみたいですね。
前回は『新コンタック総合かぜ薬トリプルショット』という名前の長いやつについて書きました。
今回は『新コンタックかぜ総合』です。ややこしい。
こちらはパッケージに書いてある通り「持続性」ということで1日2回で良いみたいですね。
書いてある症状については前回のと同じですが、中身に違いはあるのかな?
それぞれの成分を見ながら解説していこうと思います。
新コンタックかぜ総合の基本情報
・製造会社:GSK(グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン)
・主な成分
成分名 | 1日量(15歳以上の) | はたらき |
アセトアミノフェン | 900mg | 熱をさげ、痛みを和らげる |
無水カフェイン | 75mg | 頭痛・頭重感を和らげる |
デキストロメトルファン | 48mg | 咳を抑える |
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 | 40mg | 気管支をひろげ、咳を鎮める |
ブロムヘキシン塩酸塩 | 8mg | 痰を出しやすくする |
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 3.5mg | 鼻水、くしゃみを抑える |
・包装
- カプセル剤:12カプセル、24カプセル、36カプセル
(PTP包装)
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それぞれの成分の解説
この製品には主な成分が6種類入ってます。
それぞれ解説していきますが、少し長くなるので折り畳みにしておきます。
興味のある方は読んでみてください。
※それぞれの成分の解説は、基本的には他の記事のと同じです。
製品内含量のところに少し固有のコメントをつけてるだけです。
アセトアミノフェン
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・分類:「解熱鎮痛剤」ですね。たぶん一番使われている解熱鎮痛剤だと思います。
・効果:解熱鎮痛剤としてはかなり古い歴史があるのですが、いまだに作用機序は明らかになっていません。
一般的な鎮痛剤(NSAIDsといいます)は末梢において効果を発揮しますが、このアセトアミノフェンは中枢で働く、と考えられています。
中枢(脳や脊髄)において痛みを感じにくくしたり熱を下げたりしますが、平熱より下がる事はありません。
あと、一般的な解熱鎮痛剤(NSAIDsと言います)と違い抗炎症作用はほぼありません。
・臨床での使用例:小児から高齢者まで、あらゆる痛み・解熱に使っています。
作用機序が分からないのにもかかわらず、使われてる歴史が長く、その安全性・危険性はほぼ分かってて使いやすいからでしょうね。
「痛みや熱があったらまずはこれ。ダメなら違う薬」という感じです。
誰しも一度は飲んだことがあるのではないでしょうか。
・副作用と注意点:安全性は高いとされていますが、副作用が全くないというわけではありません。
一番問題になるのは肝障害です。一番というか、ほぼこれです。
市販薬でも病院から出た場合でも、決められた用量を守っていれば安全性は高いです。
ただ、この成分はいろいろな市販薬に入っているので、自分でも気が付かないうちに過剰摂取してる、という事があります。
アルコールの摂取でも肝障害のリスクが高まります。
あと、アスピリン喘息に対してはNSAIDsよりは安全性が高いとされていますが高用量では喘息発作が誘発される可能性があります。喘息を持っている方は低用量から少しずつ増やす、という方法を取った方が良いかと思います。
NSAIDsと比べると胃への負担は軽めです。病院でも胃薬なしで処方されることが多いですね。
・薬物相互作用:併用注意のものがあるので載せておきます。
炭酸リチウム | 他の鎮痛剤(インドメタシン、イブプロフェン等)で、 リチウムとの併用によりリチウムの血中濃度が上昇し、 リチウム中毒を呈したとの報告があります。 |
チアジド系利尿剤 | 他の鎮痛剤(インドメタシン等)で、 チアジド系利尿剤の作用を減弱することが報告されています。 |
アルコール | アルコール多量常飲者がアセトアミノフェンを服用したところ 肝不全を起こしたとの報告があります。 |
ワルファリン | ワルファリンの作用が増強されて出血しやすくなることがあります。 |
カルバマゼピン フェノバルビタール フェニトイン プリミドン リファンピシン イソニアジド | これらの薬剤の長期連用者は、肝薬物代謝酵素が誘導され、 肝障害を生じやすくなるとの報告があります。 |
特にアルコールに関しては、常飲者が多量のアセトアミノフェンを服用して急性肝不全で死亡した例があります。
通常の用量では問題にはならないと思いますが注意してください。
・製品内含量(成人):この製品の1回分には約450mg入っています。1日900mg。
医療用では、大体1日に900~1,500mg使う事が多いです。最低限は満たしてる感じですね。
(最高では1日4,000mg使うことがありますが、1日1,500mgを長期で使う場合は定期的に肝機能検査をする必要があります)
無水カフェイン
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※「無水カフェイン」と「カフェイン水和物」というのがありますが似たようなものなので、ここでは同じものとして扱います。
・分類:薬効分類でいえば「中枢興奮・鎮痛剤」になります。「中枢性呼吸刺激薬」にもなります。「キサンチン誘導体」というものの一種でもあります。
・効果:カフェインは、頭をすっきりさせたり、エネルギッシュな気分にさせたりする効果があります。それによって、心臓が活発に動いて血の流れが良くなるので、結果としてトイレに行く回数が増えることがあります。
また、カフェインは頭の中の血管を少し狭めることで、頭痛を和らげる効果もあります。
あと気管支を拡張させる作用があるので、昔はコーヒーを喘息の特効薬として使ってたみたいですね。
・臨床での使用例:そもそもあんまり使われないのですが、一番使われるのは頭痛でしょうか。脳血管を収縮させるので、血管拡張型の頭痛に使います。
一応眠気や倦怠感にも適応があるのですが、それ目的で処方されたことは一度も経験ありません。
でも医療用ではなく一般的には眠気やだるさに対してが一番使われるでしょうね。
「無水カフェイン」は「早産・低出生体重児における原発性無呼吸症」に適応があります。
市販薬に入ってることが多いですが、これは眠気防止かなと思います。あとは「元気になった気にさせる」といったところでしょうか。エナジードリンクが良い例ですね。
・副作用と注意点:副作用として不眠や振戦(手の震え)、動悸などがあります。
あと胃酸の分泌が増えるので消化を助けますが、空腹時に飲むと胃が荒れます。コーヒーには牛乳を入れましょう。ブラックを飲むなら食後にどうぞ。
・薬物相互作用:併用注意のものがいくつかあります。禁忌ではないです。
・他のキサンチン系薬剤 アミノフィリン水和物 ジプロフィリン テオフィリン等 ・中枢神経興奮薬 エフェドリン塩酸塩 マオウ等 | 過度の中枢神経刺激作用が現れることがあります。 |
・MAO阻害剤 セレギリン塩酸塩 ラサギリンメシル酸塩 サフィナミドメシル酸塩 | 頻脈、血圧上昇等が現れることがあります。 |
シメチジン | 過度の中枢神経刺激作用が現れることがあります。 |
カフェインもキサンチン系になるので、同じ系統を摂取すると過量投与になります。喘息ある人は服用してる可能性があるので注意してください。
マオウは漢方薬に入ってることが多いです。知らずに摂ってることがあるのでこれも注意を。
MAO阻害薬はパーキンソン病に使うので、パーキンソンの方は注意してください。
シメチジンは胃薬ですね。今はあんまり使われないですが、飲んでる方は注意を。
でもどれもあまり気にしなくて良いかと思います。症状が出るようならカフェインを減量してください。
カフェインは一般的な飲み物にもよく含まれているので、農林水産省のサイトにあった表を載せておきます。
カフェインは一般的な飲み物にもよく含まれていますが、その含有量は製品やブランド、調理法によって大きく異なります。ここで紹介するのはあくまで一般的な平均値または範囲であり、正確なカフェイン含有量については、各製品のラベルやメーカーの情報を参照してください。
・製品内含量(成人):この製品の1回分には37.5mg入っています。1日75mg。
医療用では、1回100~300mg、1日2~3回となっています。
厚生労働省のサイトによると、「悪影響のない一日当たりの最大摂取量」の目安というのは個人差が大きく、日本でも国際的においても明確に設定はされていないようです。
例えば、
・カナダでは健康な成人だと1日400mg、妊娠中の方、授乳中の方は1日300mgまで。
・イギリスでは妊娠中、授乳中の方は1日200mgまでとなっています。
厚生労働省のサイトにもカフェインの過剰摂取についての記事があるので興味のある方は目を通してみてください。(厚生労働省のサイト→https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html)
デキストロメトルファン
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・分類:「鎮咳薬」。いわゆる「咳止め」ですが、その中でも「中枢性非麻薬性鎮咳薬」に分類されます。
で、この「非麻薬性」というのが曲者でして…「麻薬じゃないですよ~」という事ではあるのですが、実際は「分類的には麻薬には入れてないけど麻薬と似てますよ」という事です。
麻薬性鎮咳薬のリン酸コデインの構造式と比べてみるとこんな感じ。
似てますよね?
医薬品にはよくこの「非○○」というのがあるのですが、これは「似ているもの」ということになります。
もちろん作用や副作用も似たものになります。
・効果:咳中枢を抑制することで咳が出るのを抑えます。
もともと咳というのは、肺や気管などの呼吸器を守るために、外から入ってきた異物(ほこりとかウイルスとか)を外に追い出す生体防御反応です。
ほこりとかウイルスなどを気道の粘膜上にあるセンサーが感じ取ると脳にある咳中枢に信号が送られて咳が出るのですが、それを抑えるという事ですね。
・臨床での使用例:風邪の咳にはよく使われますね。かなり一般的なものだと思います。
風邪、気管支炎、肺炎、気管支拡張症など、いろいろな咳に使います。
・副作用と注意点:眠気は出やすいかもしれません。あとは吐き気や便秘でしょうか。
この辺は麻薬性の咳止めと同じですね。
あと、近年のオーバードーズ(過剰摂取)はこのデキストロメトルファンを使うことが増えてきてるようです。
法的には麻薬に分類されてないですが、作用は麻薬と同じです。
過剰に摂取すると、嘔気、嘔吐、尿閉、運動失調、錯乱、興奮、神経過敏、幻覚、呼吸抑制などいろいろな症状が出ます。
長期間の使用や高用量の使用は依存性を引き起こす恐れがあるため、指示された用量を厳守し、症状の改善が見られない場合は専門家に相談してください。
普通に使う場合は全然怖くない薬なんですけどね。
・薬物相互作用:併用禁忌はありません。併用注意がいくつかあるので載せておきます。
・選択的MAO-B阻害剤 セレギリン塩酸塩 ラサギリンメシル酸塩 サフィナミドメシル酸塩 | セロトニン症候群があらわれることがあります。 |
・薬物代謝酵素(CYP2D6) を阻害する薬剤 キニジン アミオダロン テルビナフィン等 | デキストロメトルファンの血中濃度が上昇することがあります。 |
・セロトニン作用薬 選択的セロトニン再取り込み阻害剤 (SSRI)等 | セロトニン症候群等のセロトニン作用による症状があらわれることがあります。 |
・製品内含量(成人):この製品の1回分には24mg入っています。1日48mg。
医療用では、1回15~30mg、1日1~4回使います。最高で1日120mg。
ただ、通常は1回15mg1日3回(1日45mg)で処方される事も多いので、この製品に入ってる量は少なくはないですね。十分な量と言えるのではないでしょうか。
dl-メチルエフェドリン塩酸塩
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・分類:「交感神経刺激薬」になります。
自律神経には交感神経と副交感神経と2つあって、そのうちの交感神経に働くものです。
・効果:交感神経には大きく分けて「α受容体」と「β受容体」という2種類の受容体があって、メチルエフェドリンはその両方を刺激します。
さらに「β受容体」は「β1」「β2」などいくつかタイプがあります(今分かっているのは「β3」まで)。
メチルエフェドリンを風邪薬として使う場合は、主に「β2刺激薬」として使います。
気管支には交感神経のβ2受容体というのがあって、そこにメチルエフェドリンがくっつくと気管支が拡張して呼吸が楽になります。
ただ、交感神経の受容体は全身のあちこちにあるので、思わぬ副作用が出ることがあります。
あとメチルエフェドリンには中枢性の鎮咳作用もあるようですね。
・臨床での使用例:気管支喘息や気管支炎、結核、風邪の咳など、咳や呼吸の症状に使います。
あと抗アレルギー作用も持っていて蕁麻疹や湿疹にも適応がありますが、これらに使ってるのは見た事がありません。
・副作用と注意点:副作用としては、動悸が出やすいかと思います。
あとは手の震えが出ることもあります。どちらも薬を止めると症状も治まるはずです。
ただ、過度に使用すると不整脈からの心停止をする事もあり、注意が必要です。通常使う量ならまず問題にはならないですね。心疾患のある方は注意してください。
あと、甲状腺の機能を亢進させたり、血圧が上がったり、血糖値が上がったりすることもあります。
甲状腺機能亢進症、高血圧、糖尿病の方は注意してください。
・薬物相互作用:カテコールアミン製剤(アドレナリン、イソプレナリン塩酸塩等)とは併用禁忌になります。この辺は循環不全の急性期(いわゆるショック)に使うものなので、あまり通常は使われるものではありません。
併用注意もいくつかあるので載せておきます。
・モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤 セレギリン塩酸塩 ラサギリンメシル酸塩 サフィナミドメシル酸塩 | 作用が増強されるおそれがあるので、減量をするなどしてください。 |
・甲状腺製剤 チロキシン リオチロニン等 | 作用が増強されるおそれがあるので、減量をするなどしてください。 |
・キサンチン誘導体 テオフィリン ・ステロイド剤 プレドニゾロン ・利尿剤 アミノフィリン | 血清カリウム値が低下するおそれがあります。 併用する場合には定期的に血清カリウム値を観察して、用量について注意してください。 |
喘息を治療中の方は、これに似た系統の成分をすでに服用してる可能性があるので注意してください。飲み薬としてではなく、吸入薬の中に入っていることが多いです。
・製品内含量(成人):この製品の1回分には約20mg入っています。1日40mg。
医療用では、1日に75~150mg使われます。
ちょっと少なめではありますが、デキストロメトルファンも入ってるので少なくしてあるのかもしれないですね。
ブロムヘキシン塩酸塩
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・分類:「去痰薬」の中の「気道粘液溶解薬」になります。
・効果:気道の粘膜からサラサラな粘液の分泌を増やしたり、痰の中に含まれる成分を溶かして痰そのものをサラサラにする、他には気道の線毛というものの動きを良くして痰を出しやすくする作用があります。
一時的に痰の量が増えることがあります。
「去痰薬」全般に言えることですが、痰の量そのものを減らす薬というのはありません。あくまで痰を切れを良くして出しやすくする薬ですね。
・臨床での使用例:錠剤以外にも注射や吸入があるので、幅広い病態に使えますね。
気管支炎や結核、塵肺症、手術後の去痰など、薬を飲みこむのが難しい人にも使えます。
・副作用と注意点:悪心、胃部不快感、頭痛などが出ることがあります。
あと作用上仕方ないのですが、上にも書いた通り最初は痰の量が増えることがあります。
・薬物相互作用:特にありません。
・製品内含量(成人):この製品の1回分には4mg入っています。1日8mg。
医療用では1日12mg使います。他の市販の風邪薬でも1日12mgのがあるので、これは少なめですね。
入ってないよりは良いかな?
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩
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・分類:「抗ヒスタミン薬」と呼ばれるものです。
その中でも第一世代と呼ばれるものですね。
第一世代と第二世代は似たようなものですが、多少効果や副作用が変わってきます。
あと、クロルフェニラミンマレイン酸塩には「d(ディー)体」と「l(エル)体」というのがあります。
他の製品ではd体とl体の両方が入ってるものが多いのですが、この製品にはd体だけを入れてるみたいですね。珍しいです。
l体の方は抗ヒスタミン作用があんまりなくて眠気の副作用があります。特にメリットはありません。
・効果:アレルギー反応を引き起こすヒスタミンという物質の働きをブロックします。
これにより、鼻水やくしゃみ、痒みなどのアレルギー症状を緩和します(抗ヒスタミン作用)。
ただ、鼻水を抑える効果はありますが、鼻づまりの方にはあまり効きません。
(製品の説明書には「くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどの症状をおさえます」と書いてますけど)
この成分には抗ヒスタミン作用の他に、抗嘔吐作用や抗コリン作用というものがあります。
あと、第二世代と比べると効果の発現が早めですね。
・臨床での使用例:アレルギー性疾患全般に使っています。
アレルギー性鼻炎、上気道炎の鼻水・くしゃみ、蕁麻疹、湿疹など。
とにかく鼻水とくしゃみ、痒みがあればこの系統を使います。
病院ではあまりファーストチョイスにはならないかな?第二世代が効かない場合に使うといった感じです。
でもこのd体だけのは今でも結構使われてますね。眠気などは出やすいですが効果も強い印象です。
・副作用と注意点:この成分は注意点が多いです。
抗コリン作用により眼圧が上昇したり、排尿困難や尿閉などが現れることがあるので、
閉塞隅角緑内障、前立腺肥大など下部尿路閉塞疾患がある方には禁忌となります。
(と言っても、この2つの疾患を持ってる方は大体治療されているので大丈夫な場合が多いです。主治医に訊いてみてください)
出やすい副作用としては眠気や口渇があります。
ただ、すごく個人差が大きいので何ともない人は本当に何ともありません。それでも最初に飲んだ後は注意してください。
口渇については特に問題にはならないですが、結構カラッカラになって不快です。私はですが。
・薬物相互作用:併用注意のものがあるので載せておきます。
バルビツール酸系薬剤等 アルコール | 相互に作用を増強することがあるので、併用する場合には減量するなどしてください。 |
モノアミン酸化酵素阻害剤 | 相互に作用を増強することがあるので、併用する場合には減量するなどしてください。 |
抗コリン作動性薬剤ブチルスコポラミン臭化物 アトロピン硫酸塩水和物等 | 相互に作用を増強することがあるので、併用する場合には減量するなどしてください。 |
ドロキシドパ ノルアドレナリン | 血圧の異常上昇を来すおそれがあります。 |
併用禁忌というわけではないので、なんか眠いな~、ふらふらするな~と感じたら風邪薬の量を減らして様子をみてください。
・製品内含量(成人):この製品の1回分には1.75mg入っています。1日3.5mg。
医療用では1回2mgので1日1~4回、または1回6mgので1日2回使います。1日8~12mgですね。
3.5mgはちょっと少ないかな?でも眠気なども出やすいので少なくしてるのかもしれないですね。
新コンタックかぜ総合の主要成分の効果と注意点のまとめ
6つの成分について解説してきましたが、まとめると以下のようになります。
- アセトアミノフェン
- 解熱鎮痛剤で、痛みや熱を中枢神経系で抑えますが、抗炎症作用はほぼありません。
- 安全性は高いですが、肝障害のリスクがあり、特にアルコールとの併用には注意が必要です。
- 無水カフェイン
- 中枢興奮・鎮痛剤として、覚醒作用を持ち、頭痛や眠気防止に効果的です。
- 副作用には不眠や振戦、動悸があり、他のキサンチン系薬剤や中枢神経抑制剤との併用に注意が必要です。
- デキストロメトルファン
- 中枢性の非麻薬性鎮咳薬で、咳を抑える効果があります。
- 眠気や過剰摂取による副作用に注意が必要です。
- dl-メチルエフェドリン塩酸塩
- 気管支拡張作用があり、咳を鎮めたり呼吸を楽にします。
- 副作用には動悸や手の震えがあり、心疾患のある方は特に注意が必要です。
- ブロムヘキシン塩酸塩
- 気道の粘液をサラサラにし、痰を切れやすくする効果があります。
- 使用開始時には一時的に痰の量が増えることがあります。
- d-クロルフェニラミンマレイン酸塩
- 鼻水やくしゃみ、痒みを抑えますが、鼻づまりにはあまり効きません。
- 抗コリン作用により眼圧上昇や排尿困難などの副作用があり、特に眠気に注意が必要です。
用法・用量と注意点
新コンタックかぜ総合の用法・用量
15歳以上:1回2カプセル・1日2回(朝・夕)
7歳~15歳未満:1回1カプセル・1日2回(朝・夕)
7歳未満の方は服用しないでくださいということになっています。
7歳未満が飲んではいけない成分は入ってないので、純粋に成分量の問題ですね。
注意してほしいこと
いくつか注意点を書いておきます。
・食後の服用: 「食後なるべく30分以内に」となっています。
ただ、特に胃に負担がかかったり食事により吸収が変化する成分も入ってないので気にしなくて良いかと思います。
・眠気に注意:クロルフェニラミンやデキストロメトルファンで眠気が出やすい方もいるので注意してください。
「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください」となっています。
ただ、全然眠くならない方もいるので、そういう方は問題ないですね。
カフェインも多少入っています。
・服用期間: 風邪薬は症状を緩和するもので、風邪自体を治すわけではありません。
3~4日服用しても症状が良くならない場合は、医師の診断を受けた方が良いかと思います。
デキストロメトルファンのオーバードーズ(過剰摂取)の問題もありますしね。
妊娠中の方
この製品の添付文書には「医師、薬剤師又は登録販売者に相談」という書き方になっています。
ただ、短期間の使用であれば問題ないと考えます。
問題になるかもしれないのは、メチルエフェドリンによって、胎児が頻脈を起こすことがある、ということでしょうか。
ただ、入っているとは言え量も少なめです。あまり心配は要らないかと思います。
催奇形性についてはどの成分も報告はありませんが、データそのものが少ないので何とも言えません。
あと、やっぱり妊娠してる方は市販薬は使わず受診して医師に薬を処方してもらった方が良いと思います。
授乳中の方
この薬の添付文書には妊娠中と同じく「医師、薬剤師又は登録販売者に相談」と書いてあります。
ただ、こちらに関しては特に問題ないと考えます。
Mothers’ Milk基準では、この風邪薬に入ってる成分の中で一番リスクの高いものでも「L3(概ね適合)」となっています。(デキストロメトルファンとクロルフェニラミンがL3)
ただ、メチルエフェドリンに関してはデータがありません。
基本的には「避けてください」と言われる事が多いですが…生後3ヵ月から使える製品も存在します。
「多くの薬は母親が飲んだ量の1%未満しか母乳中に移行しない」という事を考えると心配はいらないかと思います。
心配であれば授乳後に薬を服用すると良いでしょう。次の授乳までに薬はかなり分解されてます。
この場合、食後とかは気にしないでOKです。6~8時間程度時間を空けて、服用できるタイミングで服用してください。
新コンタックかぜ総合の特徴と利点と個人的な感想
発熱・のどの痛み、関節・筋肉痛、鼻水、くしゃみ、咳、痰に効果のある成分が入ってますね。
「かぜ総合」という名前の通り、風邪の症状全般に効果が期待できるかと思います。
ただ、アセトアミノフェンやデキストロメトルファンは良いのですが、メチルエフェドリンやブロムヘキシンは他の市販薬と比べると入ってる量が少なめですね。効果がないってわけではないと思いますけど。
一つ特徴的なのは、クロルフェニラミンが「d体」だけな事でしょうか。
他の市販薬は「d体」と「l体」の両方が入ってる事が多いです。
(「l体」は副作用だけあってメリットがないです)
ここはもっとアピールしても良いと思いますけどね。まあ、そんな変わんないのかな?
あとは「持続性」という事で1日2回で良いのもメリットですね。昼に飲むのを忘れる人も多いでしょうし。
前回書いた『新コンタック総合かぜ薬トリプルショット』はACE処方という事でエテンザミドが入ってるせいもあって、ちょっと使いにくいところもあります。
気管支拡張剤は入っていても中枢性の咳止めは入ってないし。
あとこの製品には咳止めとしてジヒドロコデインが入ってないので小児でも使えるのが良いですね。
家族で使えます。
個人的にはこちらの方が使いやすそうで好きですね。あくまで個人的には、です。
使用した方の口コミ・レビューなど
『ものログ』というサイトの口コミです。
まず良い評価の方は、
といった具合。
否定的な意見としては、
といった感じ。
評価はまあまあ高めですね。
良い評価では上の他に「効果が早い」とか「こどもでも飲めるのが良い」といった声もありました。
「持続性」と言いながらも効果が早いのは良いですね。
眠気はやっぱりあるみたいですね。クロルフェニラミンがいくら「d体」だけとは言っても、医療用のでも結構眠気の話は聞きますしね。
否定的な意見の最初の「オシッコの色が~」のところはちょっと分かりません。
排尿障害についてはクロルフェニラミンによる可能性もありますが…
(医療用で使われる咳止めの「アスベリン(チペピジン)」という薬ではおしっこが赤くなることはあります)
この方の場合は薬によるものというよりは、尿路感染や膀胱炎とかもあったのかも?
でもそういった場合は頻尿になるような…?ちょっと分かりません。
あと、否定的な意見の2番目の方に関しては、繰り返しになりますが風邪薬は風邪を治すものではありません。
あくまで風邪が治るまでの間、症状を緩和するだけです。
ただの風邪なら3日~1週間もすれば自然と良くなってくると思うので、その間のつらい症状を少しでも抑えるために薬を使うって感じですね。
症状が我慢できる程度なら薬なんて使わない方が良いです。風邪に関しては。
値段に関しては、
Yahooショッピングで見ると、12カプセルので1,300~1,600円といったところでしょうか。
成人は1日4カプセルだから12カプセルだと3日分。1日400~500円くらい。
ちょっと高いかも。
まとめ
この記事では『新コンタックかぜ総合』の主要成分、それぞれの効果、用法・用量、そして実際の使用者の声をご紹介しました。
特徴としては、持続性であること、クロルフェニラミンが他の多くの市販薬と違って「d体」だけなことでしょうか。
クロルフェニラミンについてはあまりアピールしてないみたいですけど。
成分に関しては奇をてらったものは無く使いやすいと思います。
ジヒドロコデインが入ってなくて小児でも使えるのもまたメリットですね。
成分量がちょっと少なめなのもありますが、それに関しては人によって効き方や副作用の出方も違うので何とも言えません。
効果が弱いな、と感じたら他の風邪薬を試してみるのも良いでしょう。
風邪の症状で悩まされる方々にとって、この情報が少しでもお役に立てば幸いです。
ただし、ご紹介した内容は一般的な情報に基づいており、個々の体調や症状によって適切な対応は異なる場合があります。
効果を感じられない場合や、症状が改善しない場合は、適切な医療機関を訪れることをお勧めします。
詳細な情報やご購入を検討される方は、公式ホームページを参照してください。
皆様の健康維持に役立つ情報をこれからも提供していきます。
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