『アスミンA・B・C・M』の違い・特徴・効果・注意点【薬剤師が解説】

『アスミン』にはいろいろあるのですが、このA・B・C・Mの4つは成分構成が似ているので一つの記事にまとめたいと思います。

ちなみに、パッケージには「アスミンA顆粒」のように「顆粒」が付いてますが、正式な製品名は「アスミンA」となります。B、C、Mも同じ。

これらの製品の特徴は、配合されている漢方薬の違いにあります。それぞれ、

  • A:葛根湯
  • B:小青竜湯
  • C:小柴胡湯
  • M:麻黄湯

となっています。

「漢方の違いがいまいちよく分からないけどなんとなくで買っている」という方も、一度サラっと読んでみて参考にしていただければと思います。

風邪薬の一覧や、似た成分の風邪薬を探せるツールもあります。
風邪薬(総合感冒薬)一覧
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目次

基本情報

製造販売元:薬王製薬

・主な成分

成分名入っている製品1日量(15歳以上)はたらき
アセトアミノフェン共通B・C:900mg
A:720mg
M:540mg
熱をさげ、痛みを和らげる
クロルフェニラミンマレイン酸塩共通7.5mg鼻水、くしゃみ、かゆみを抑える
チペピジンヒベンズ酸塩共通B・C・M:75mg
A:60mg
咳を抑える
dl-メチルエフェドリン塩酸塩Cのみ45mg気管支をひろげ咳を鎮める
無水カフェイン共通A:130mg
M:120mg
B・C:100mg
頭痛・頭重感を和らげる
眠気防止
葛根湯乾燥エキスAのみ862mg風邪の初期、頭痛・肩こりなど
小青竜湯エキスBのみ900mg水っぽい鼻水・痰、くしゃみなど
小柴胡湯乾燥エキスCのみ842.1mg長引くかぜ、食欲不振・倦怠感など
麻黄湯乾燥エキスMのみ520mg風邪の初期、発熱・関節痛など
スクロールできます
成分名入っている
製品
1日量
(15歳以上)
はたらき
アセトアミノフェン共通B・C:900mg
A:720mg
M:540mg
熱をさげ、痛みを和らげる
クロルフェニラミン
マレイン酸塩
共通7.5mg鼻水、くしゃみ、かゆみを抑える
チペピジンヒベンズ酸塩共通B・C・M:75mg
A:60mg
咳を抑える
dl-メチルエフェドリン
塩酸塩
Cのみ45mg気管支をひろげ咳を鎮める
無水カフェイン共通A:130mg
M:120mg
B・C:100mg
頭痛・頭重感を和らげる
眠気防止
葛根湯乾燥エキスAのみ862mg風邪の初期、頭痛・肩こりなど
小青竜湯エキスBのみ900mg水っぽい鼻水・痰、くしゃみなど
小柴胡湯乾燥エキスCのみ842.1mg長引くかぜ、食欲不振・倦怠感など
麻黄湯乾燥エキスMのみ520mg風邪の初期、発熱・関節痛など

違う形にするとこんな感じ。

スクロールできます
成分名アスミンAアスミンBアスミンCアスミンM
アセトアミノフェン720mg900mg900mg540mg
クロルフェニラミン
マレイン酸塩
7.5mg7.5mg7.5mg7.5mg
チペピジンヒベンズ酸塩60mg75mg75mg75mg
dl-メチルエフェドリン
塩酸塩
なしなし45mgなし
無水カフェイン130mg100mg100mg120mg
漢方葛根湯小青竜湯小柴胡湯麻黄湯

・包装

  • A・B・C:18包
  • M:18包、24包

各成分の効果・注意点

それぞれの主要成分について、効果と注意点を簡単にまとめています。
(共通)となってるのは4製品すべてに含まれています。

各成分名をタップ・クリックするとそれぞれの成分の簡単な解説記事にいきます。
漢方のはまだ記事を書いてません。

  1. アセトアミノフェン(共通)
    • 痛みや熱を中枢において抑えますが、抗炎症作用はほぼありません。
    • いわゆる「NSAIDs」には含まれません。胃への負担も少なめです。
    • 安全性は高いですが、肝障害のリスクがあります。特にアルコール多飲者は併用に注意を。
  2. クロルフェニラミンマレイン酸塩(共通)
    • 鼻水やくしゃみ、かゆみを抑えますが、鼻づまりにはあまり効きません。
    • 眠気には注意してください。
    • 抗コリン作用により、眼圧上昇や排尿困難などの副作用が出る可能性があります。
  3. チペピジンヒベンズ酸塩(共通)
    • 中枢性の非麻薬性鎮咳薬で、咳を抑えたり痰を出しやすくします。
    • 副作用は比較的少なく、依存性も問題になりにくいとされています。
    • 尿が赤っぽくなることがありますが、成分による着色なので基本的に心配はいりません。
  4. dl-メチルエフェドリン塩酸塩(Cのみ)
    • 気管支拡張作用があり、咳を鎮めたり呼吸を楽にします。
    • 副作用には動悸や手の震えがあり、心疾患のある方は特に注意が必要です。
  5. 無水カフェイン(共通)
    • 血管拡張性の頭痛や片頭痛の症状をやわらげます。
    • 覚醒作用があるので眠気防止にも。
    • 副作用として、不眠や振戦(手の震え)、動悸、めまいなどがあります。
  6. 葛根湯(Aのみ)
    • 風邪の初期に使われる漢方薬です。
    • 発熱、頭痛、寒気、肩こりなどがあるタイプに向いています。
    • 麻黄を含むため、動悸・不眠・血圧が高めの方などは注意が必要です。
  7. 小青竜湯(Bのみ)
    • 水っぽい鼻水や痰、くしゃみなどに使われる漢方薬です。
    • 鼻症状が目立つかぜに向いています。
    • 麻黄を含むため、動悸・不眠・血圧が高めの方などは注意が必要です。
    • 甘草(カンゾウ)もやや多めに含まれています。他の漢方薬との重複には注意してください(カンゾウの記事に含有漢方薬の一覧も載せています)。
  8. 小柴胡湯(Cのみ)
    • 風邪が少し長引いているときや、食欲不振・倦怠感などがある場合に使われる漢方薬です。
    • 風邪の初期というよりは少しこじれた状態向けの漢方です。
    • まれに間質性肺炎や肝機能障害などの重い副作用が出る可能性があります。服用後に空咳・息切れ・発熱などが出た場合、すぐに服用を中止して受診してください。
    • 肝硬変、肝癌の方、インターフェロン製剤で治療を受けている方は服用できません。
  9. 麻黄湯(Mのみ)
    • かぜの初期に使われる漢方薬です。
    • 発熱、寒気、関節痛などがあるタイプに向いています。
    • 麻黄を含むため、動悸・不眠・血圧が高めの方などは注意が必要です。
    • 甘草(カンゾウ)もやや多めに含まれています。他の漢方薬との重複には注意してください(カンゾウの記事に含有漢方薬の一覧も載せています)。

他の成分の薬を探してる方はこちらから。
成分の一覧表

使い方(用法・用量)

すべての製品で共通しています。

年齢1回の服用量1日の服用回数
15歳以上1包3回
11~14歳2/3包
7~10歳1/2包
3~6歳1/3包
1~2歳1/4包

「食後なるべく30分以内に」となっていますが、それほど気にしなくて良いでしょうね。

1歳未満は服用しないでくださいとのことです。
ただ、1歳から使えるとはいえ、小児の場合はなるべく病院で薬を出してもらった方が良いかと思います。

製品全体としての注意点

注意してほしいこと

いくつか注意点を書いておきます。

  • 眠気に注意(共通):眠気が出る可能性があるので注意してください。
    • 服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください」となっています。個人差はありますが、初回服用時は特に注意を。
  • 抗コリン作用(共通):口の渇きや目のかすみ、眼圧上昇、排尿困難、便秘などの症状が出る可能性があります。
    • 気になる症状が出た場合は服用を中止して、医師などに相談してください。
  • 服用期間(共通):「長期連用しないでください」となっています。
    • 風邪薬は症状を緩和するもので、風邪自体を治すわけではありません。3~4日服用しても症状が良くならない場合は、医師の診察を受けた方が良いかと思います。
  • カンゾウ(甘草)(共通):すべての製品にカンゾウが含まれています。Mが一番多くて1日0.8g(Bが0.6g、AとCが0.4g)。
    • 過剰摂取で偽アルドステロン症の副作用が出る場合があります。
    • 漢方薬を飲んでる方は注意してください。カンゾウが入っていないものであれば問題ありません。
    • カンゾウの解説記事にカンゾウが含まれる漢方薬(109種類)を載せているので、気になる方は見てみてください。
  • 喘息治療中の方(特にCとM):4製品とも麻黄またはメチルエフェドリンを含みます。Cには気管支拡張薬のメチルエフェドリン、Mには麻黄湯(麻黄が多め)が入っています(AとBの漢方にも麻黄は含まれますが量は控えめ)。麻黄はエフェドリンを含む生薬です。
    • 喘息などで気管支拡張薬を使用している場合は作用が重なり、動悸・手の震え・不眠などが出やすくなる可能性があります。

妊娠・授乳中の使用について

大事な事ですが、対象者が限られるため折り畳みにしておきます。

クリック・タップで開きます。

妊娠中の方

製品の説明書では4製品とも
服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
という書き方になっています。

これら製品には、妊娠中に服用して特別問題になるものは配合されていません。
短期間の使用で大きな問題になる可能性は高くないと思います。

漢方薬についても、特に問題になる生薬は入っていません。
すべての漢方薬が「妊娠中に使っても安全」というわけではありません

ただ、原則として妊娠している方は市販薬は使わず受診して医師に薬を処方してもらった方が良いと思います。
(というか、必ず受診してください)

授乳中の方

A、B、Mについては授乳中の服用については何も記載がありません。

『アスミンC』のみ、製品の説明書に
服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
という記載があります。

こちらに関しても、短期間の使用であれば大きな問題になる可能性は高くないと考えます。

Mothers’ Milk基準では、これらの製品に入ってる成分で一番リスクの高いもので、

  • クロルフェニラミン

が「L3(概ね適合)」となっています。

クロルフェニラミンも特に問題はないのですが、もし乳児に痙攣や興奮が出る場合は薬による可能性もあるので中止してください。

Cに入っているメチルエフェドリンに関してはデータがありません。
基本的には「避けてください」と言われる事が多いですが、生後3ヵ月から使える製品も存在します。

それぞれの漢方薬ですが、医療用の通常用量でも特に問題になる事はありません。
これらの製品に入っている漢方薬は医療用よりも少なめです(例えばCの小柴胡湯は医療用の1/5くらい)。

「多くの薬は母親が飲んだ量の1%未満しか母乳中に移行しない」という事を考えると過剰な心配はいらないかと思います。

心配であれば授乳後に薬を服用すると良いでしょう。次の授乳までに体内の薬の量がある程度減っている可能性があります。
この場合、食後とかは気にしないでOKです。4~5時間程度時間を空けて、服用できるタイミングで服用してください。

心配な方は、薬を服用中は粉ミルクを使うという手もあります。

妊娠・授乳中の薬物治療に関して不安を持つ方も多いかと思います。
そういう方の相談に乗ってくれる機関があるのでそこのサイトのリンクを貼っておきます。
妊娠と薬情報センター:https://www.ncchd.go.jp/kusuri/index.html

各製品の特徴や比較など

上にもありますが、再度この表を載せておきます。

スクロールできます
成分名アスミンAアスミンBアスミンCアスミンM
アセトアミノフェン
(解熱鎮痛)
720mg900mg900mg540mg
クロルフェニラミン
(鼻水)
7.5mg7.5mg7.5mg7.5mg
チペピジン
(咳)
60mg75mg75mg75mg
メチルエフェドリン
(気管支拡張)
なしなし45mgなし
無水カフェイン130mg100mg100mg120mg
漢方葛根湯小青竜湯小柴胡湯麻黄湯
特徴のあるところに黄色線をひいてみました。

違いとしては

  • AとMのアセトアミノフェンが少なめ
  • Aのチペピジンが少なめ
  • Cにだけメチルエフェドリンが入っている

などがありますが、製品の特徴を分けている一番大きな違いは配合されている漢方薬ですね。
(ちなみにそれぞれの漢方薬ですが、医療用のものとは生薬の比率というか配分が違います)

『アスミンA』に使われている葛根湯は、風邪のひき始めに使われることが多い漢方薬ですね。
高熱というよりは、ぞくぞくした寒気がするときに良いかと。
肩こりや首筋のこわばりがあるタイプにも使われます。

『アスミンB』の小青竜湯は、よくアレルギー性の鼻炎や咳に使われていますね。
硬い痰や鼻水よりは、水っぽいサラサラとした痰や鼻水が出る場合に使います。花粉症などにも。
鼻水や痰が「薄くて多い」タイプに向いた漢方です。

『アスミンC』の小柴胡湯は、風邪が長引いてしまったときとかに使われます。
口の中が不快、食欲がない、微熱や吐き気がある場合に良いかもしれません。
風邪のひき始めというより、少しこじれた状態向けの漢方と考えると分かりやすいです。

『アスミンM』の麻黄湯は、急な発熱や関節痛などが出た風邪のひき始めに使います。
インフルエンザにも使われますね。
寒気が強く、汗があまり出ていないような状態で使われることが多い漢方です。

漢方薬は「この症状にはこれ」というより「こういう状態の人にはこれ」という風に、体力や症状の出方も含めて選ぶ考え方がありますが、この記事では細かいところまでは踏み込みません。

ただ、それぞれの漢方薬の配合量は医療用として使われる量の1/5~1/3程度です。
漢方薬でしっかり効かせるというよりは、漢方の特性で製品ごとの個性を出している、くらいに考えると良いかもしれませんね。

で、全体的に見てみると…

AとMはアセトアミノフェンの量が他2つと比べて少なめですが、葛根湯や麻黄湯が入っているので、発熱や寒気、体の痛みなどがある風邪の初期を意識した設計に見えます。

Aは咳止めのチペピジンが少なめですが、この程度の差であれば効果の違いは実感しにくいかなと思います。

Cにだけ気管支拡張薬のメチルエフェドリンが入っています。
A・B・Mの漢方には麻黄が含まれますが、Cの小柴胡湯には麻黄が含まれません。なので、メチルエフェドリンで気管支拡張作用を補っているようにも見えますね。

あえて使い分けるとすると、

  • A・M:風邪のひき始め、寒気や体の痛みがあるとき
  • B:水っぽい鼻水や痰が出るとき
  • C:風邪が少し長引いているとき、微熱や食欲不振があるとき

という感じになるでしょうか。

結局は、配合されている漢方薬の使い分けで選ぶといいかな、と思います。

ただ、Cは小柴胡湯とメチルエフェドリンが入っているため他の3製品より少し注意点が多めですね。
特に持病がある方や、他の薬・漢方薬を使っている方は注意してください。
(ちなみに、Cだけ「指定第2類医薬品」、他は「第2類医薬品」です。Cにはメチルエフェドリンが入ってるからのようです)

値段について

メーカーの希望小売価格は分かりませんでした(公式サイトはあるけど載ってない)。

Yahoo!ショッピング(送料含まず)で見てみると、

製品包装値段1日分に換算
A18包1,620円270円
B18包1,628円271円
C18包1,620円270円
M18包1,628円271円
24包1,980円247.5円

※1日分は1日3包で計算
※2026年5月時点です。

こんな感じ。
4製品の18包の値段は、すべて送料無料のやつです。たぶんこれらが一番安いかと。
Mの24包のは送料が300~560円となってました。300円だとしても1日285円となるので18包のより高くなりますね。

ん~、一般的な風邪薬と比べると高くも安くもないかな?という感じ。

この記事を読んで「買おうかな?」と興味を持たれた方へ

『アスミンA』

『アスミンB』

『アスミンC』

『アスミンM』(18包のを載せておきます)

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風邪薬成分比較チェッカー

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