『コルゲンコーワIB錠TXα』の特徴・効果・注意点【薬剤師が解説】

いろいろ入った総合感冒薬ですね。

イブプロフェンが1日600mgに、トラネキサム酸とアンブロキソールが入っているので喉の症状を意識したものかな、と思います。
鼻水については他の風邪薬と変わりません。抗ヒスタミン薬のみで、抗コリン薬は入っていません。

咳や鼻水などもあればこういう総合感冒薬でも良いと思いますが、痛みや発熱だけであれば解熱鎮痛剤だけの製品も選択肢に入るかと思います。

風邪薬の一覧や、似た成分の風邪薬を探せるツールもあります。
風邪薬(総合感冒薬)一覧
風邪薬成分比較チェッカー

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目次

基本情報

製造販売元:興和

・主な成分

成分名1日量(15歳以上)はたらき
イブプロフェン600mg熱をさげ、痛みを和らげる
トラネキサム酸750mg喉の腫れや痛みを抑える
アンブロキソール塩酸塩45mg痰を出しやすくする
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩3.5mg鼻水、くしゃみ、かゆみを抑える
ジヒドロコデインリン酸塩24mg咳を抑える
dl-メチルエフェドリン塩酸塩60mg気管支をひろげ咳を鎮める
無水カフェイン75mg頭痛・頭重感を和らげる
眠気防止
スクロールできます
成分名1日量
(15歳以上)
はたらき
イブプロフェン600mg熱をさげ、痛みを和らげる
トラネキサム酸750mg喉の腫れや痛みを抑える
アンブロキソール
塩酸塩
45mg痰を出しやすくする
d-クロルフェニラミン
マレイン酸塩
3.5mg鼻水、くしゃみ、かゆみを抑える
ジヒドロコデイン
リン酸塩
24mg咳を抑える
dl-メチルエフェドリン
塩酸塩
60mg気管支をひろげ咳を鎮める
無水カフェイン75mg頭痛・頭重感を和らげる
眠気防止

・包装

・錠剤:27錠、45錠(PTP包装)

各成分の効果・注意点

『コルゲンコーワIB錠TXα』の主要成分について、それぞれの効果と注意点を簡単にまとめています。

各成分名をタップ・クリックするとそれぞれの成分の簡単な解説記事にいきます。

  1. イブプロフェン
    • NSAIDsの一種。痛みや熱、炎症を抑えます。
    • 胃に負担がかかることがあります。アスピリン喘息にも注意を。
  2. トラネキサム酸
    • 抗炎症作用があり、喉の腫れや痛みを軽減します。
    • 腎機能に問題がある方は用量の調整が必要です。透析を受けている方で痙攣の報告あり。
    • できた血栓が残りやすくなる可能性があります。血液凝固に関わる疾患がある方は注意を。
  3. アンブロキソール塩酸塩
    • 去痰薬の気道潤滑薬で、気道の滑りを良くして痰を出しやすくします。
    • 気管支炎や気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、副鼻腔炎などに使用されます。
    • 副作用は少なく幅広い年齢層に使いやすい成分です。
  4. d-クロルフェニラミンマレイン酸塩
    • 鼻水やくしゃみ、かゆみを抑えますが、鼻づまりにはあまり効きません。
    • 眠気には注意してください。
    • 抗コリン作用により、眼圧上昇や排尿困難などの副作用が出る可能性があります。
  5. ジヒドロコデインリン酸塩
    • 中枢性麻薬性鎮咳薬で、咳中枢を抑制することで咳を抑えます。
    • 痰を硬くする可能性があるので、主に痰のからまない咳に使います。
    • 便秘、眠気などの副作用に注意を。
    • 12歳未満は禁忌です(呼吸抑制のリスクが高い)。
  6. dl-メチルエフェドリン塩酸塩
    • 気管支拡張作用があり、咳を鎮めたり呼吸を楽にします。
    • 副作用には動悸や手の震えがあり、心疾患のある方は特に注意が必要です。
  7. 無水カフェイン
    • 血管拡張性の頭痛や片頭痛の症状をやわらげます。
    • 覚醒作用があるので眠気防止にも。
    • 副作用として、不眠や振戦(手の震え)、動悸、めまいなどがあります。

他の成分の薬を探している方はこちらから。
成分の一覧表

使い方(用法・用量)

年齢1回の服用量1日の服用回数
15歳以上3錠3回

「食後なるべく30分以内に」となっています。
胃に負担がかかる場合があるので、一応食後の方が良いでしょう。それほど心配はいらないですけど。

15歳未満は服用しないでくださいとのことです。

イブプロフェンが入っていると、市販薬の場合は基準上15歳未満には使えないことになっています。
医療用では小児の痛みにはイブプロフェンを使うこともありますが、市販の「かぜ薬」ではルールが別なんですね。

基本的に、小児(15歳未満)の発熱・痛みに市販薬を使う場合はアセトアミノフェンを選ぶのが無難です。
大人の方でも解熱だけが目的の場合はアセトアミノフェンが良いと思います。

製品全体としての注意点

注意してほしいこと

いくつか注意点を書いておきます。

  • 眠気に注意:眠気が出る可能性があるので注意してください。
    • 服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください」となっています。
    • 個人差はありますが、初回服用時は特に注意を。
  • ジドブジン(商品名:レトロビル、コンビビル)服用中の方は注意してください。
    • イブプロフェンと併用すると出血傾向が強まる可能性があります。
    • この製品はジドブジンとの併用は禁忌となっています。
  • 喘息:イブプロフェンによって喘息発作が誘発される事があります。
    • 他の風邪薬や解熱鎮痛剤で喘息の症状が出た事がある人は、解熱鎮痛剤としてはアセトアミノフェンだけが入ってる風邪薬を選ぶと良いかと思います。
  • 喘息治療中の方
    • 喘息などで気管支拡張薬を使用している場合は作用が重なり、動悸・手の震え・不眠などが出やすくなる可能性があります。
    • ジヒドロコデインは気道分泌の抑制と気管支を収縮させる作用もあるので、基本的には喘息には使いません(喘息発作には禁忌)。
  • 血栓:血栓が溶けにくくなるので、血栓症の方は注意を。
    • また、ピル(特にエストロゲンを含む低用量ピル)との併用は血栓のリスクを高める可能性があるので注意してください。
  • 抗コリン作用:口の渇きや目のかすみ、眼圧上昇、排尿困難、便秘などの症状が出る可能性があります。
    • 口の渇きや便秘などが気になる場合は、無理に続けず中止で良いと思います。
    • 排尿しにくい、目の痛みや強いかすみがある場合は注意してください。症状が強かったり、しばらく続く場合は受診した方が良いです。
  • 服用期間:「5日間を超えて服用しないでください」となっています。
    • 風邪薬は症状を緩和するもので、風邪自体を治すわけではありません。3~4日服用しても症状が良くならない場合は、医師の診察を受けた方が良いかと思います。
    • ジヒドロコデインのオーバードーズ(過剰摂取)の問題もあります。

妊娠・授乳中の使用について

大事な事ですが、対象者が限られるため折り畳みにしておきます。

クリック・タップで開きます。

妊娠中の方

妊娠後期(28週以降)の方は禁忌です。
(この製品の説明書では「出産予定日12週以内の妊婦は飲まないで」という書き方になっています)

イブプロフェンにより胎児の動脈管(肺動脈と大動脈をつなぐ血管)が収縮した、という報告があります。
妊娠後期の方は、解熱鎮痛剤としてはアセトアミノフェンだけが入ったものにした方が良いかと思います。
(アセトアミノフェンは短期間であれば問題ないとされています)

また、ジヒドロコデインは妊娠28週以降は推奨されません
豪州ADECという基準ではAとなり、「今までの使用経験上では大丈夫だった」とのことです。
ただ、違う基準(Briggs基準)によるとリスク4の「妊娠28週以降は胎児への危険性が示唆される」という分類になっています。
妊娠初期(14週未満)でも、特定の器官に先天異常を示す可能性がある、という報告もあるので、妊娠している可能性があるならば、デキストロメトルファンなど他の咳止めを使用した方が無難かと思います。

原則として、妊娠中の方は市販薬を自己判断で使うより、受診して医師に薬を処方してもらった方が良いと思います。

授乳中の方

この製品の説明書には
授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けてください
と書いてあります。
ジヒドロコデインが入っているため、この記載があります。

Mothers’ Milk基準では、この製品に入っている成分で一番リスクの高いもので、

  • トラネキサム酸
  • クロルフェニラミン
  • ジヒドロコデイン

の3つが「L3(概ね適合)」となっています。

トラネキサム酸については、乳児への悪影響というのは報告されていません。

クロルフェニラミンも特に問題はないのですが、もし乳児に痙攣や興奮が出る場合は薬による可能性もあるので中止してください。

ジヒドロコデインは基本的には「授乳を避けること」となっています。母乳に移行して乳児にモルヒネ中毒(傾眠、哺乳困難、呼吸困難等)が生じたとの報告があります。
母親に便秘や眠気などの副作用が出ている場合は授乳をやめた方が良いでしょうね。
似たようなものでデキストロメトルファンというのがあり、こちらは一応安全に使用可能となっています。
なるべくならそちらの方が安心かと思います。

メチルエフェドリンに関してはデータがありません。
基本的には「避けてください」と言われる事が多いですが、生後3ヵ月から使える製品も存在します。

多くの薬では母乳中への移行量は少ないことを考えると過剰な心配はいらないかと思います。心配であれば授乳後に薬を服用すると良いでしょう。次の授乳までに体内の薬の量がある程度減っている可能性があります。

心配な方は、薬を服用中は粉ミルクを使うという手もあります。

妊娠・授乳中の薬物治療に関して不安を持つ方も多いかと思います。
そういう方の相談に乗ってくれる機関のサイトのリンクを貼っておきます。
妊娠と薬情報センター:https://www.ncchd.go.jp/kusuri/index.html

製品の特徴や利点、個人的な感想

そこそこいろんな成分が入ってる風邪薬ですね。

解熱鎮痛剤はイブプロフェンが600mg/日。
以前は450mg/日までだったのですが、今は600mgの製品も多くなってきました。医療用のイブプロフェンと同じ量になりますね。
ただ、アセトアミノフェン900mg/日の製品とそれほどは変わらないと思います。

鼻水にはd-クロルフェニラミンが3.5mg/日なので、これは他の風邪薬と同じ感じ。
抗コリン薬は入っていません。

咳止めとしてはジヒドロコデインとメチルエフェドリンが市販の風邪薬としては最大量。
これも他の風邪薬と同じ。
去痰薬のアンブロキソールも入っています。45mg/日なので医療用と同じ。入ってないよりは良いでしょうね。
アンブロキソールは副鼻腔炎の排膿にも使うので、鼻づまりにも多少は効果があるかもしれません。

特徴としては、トラネキサム酸が750mg/日入っていることでしょうか。市販の風邪薬の最大量。
ただ、医療用の場合は1回に500mgとか使うので、多いというわけでもありません。基準が750mgまでなので仕方ないですね。

喉の痛みがあるときには良いかもしれませんね。トラネキサム酸のこの量であればそこまで期待はできませんが、入ってないよりは良いかと思います。
トラネキサム酸が入っている以外は他の風邪薬とそれほど違いはありません。

喉の痛みがひどいのであればロキソプロフェンだけの製品も候補に挙がるかと思います。

ちなみに、この製品と似たので『ストナアイビージェルEX』というのもあります。
ストナの方は去痰薬がブロムヘキシンです。他の成分や成分量に関してはまったく同じ。

使用した方の口コミ・レビュー、値段など

「ものログ」というサイトの口コミです。

良い評価としては、

「喉の痛みにはよく効くと思う」
「次の日には熱が下がりすぐ効いた」
「即効性がある」

といった具合。

否定的な意見としては、

「鼻水と痰はなかなか治らない」
「値段の割に私には効果が低かった」
「とっても眠くなる」

といった感じ。

なかなか評価は高め。「喉の痛みに効いた」と書いてる人が多めですね。

鼻水が辛いのであれば鼻炎用の薬の方が良いかもしれません。鼻炎用の方が抗ヒスタミン薬の量も多めです。

眠気については他の風邪薬と変わらないと思います。

値段について

メーカーの希望小売価格(税込)を見ると、

包装希望小売価格
(10%税込)
27錠1,650円
45錠2,200円

となっていました。

大手ECサイトだとYahoo、楽天、Amazonで売ってました。

Yahoo!ショッピング(送料含まず)で見てみると、

包装値段1日分に換算
27錠768~1,628円256~543円
45錠1,089~2,197円218~439円

※1日分は1日9錠で計算
※2026年5月時点です。

こんな感じ。希望小売価格より高いのは除外しています。
ちなみに、Yahooでの送料込みでの最安値は45錠で1299円でした。これだと1日あたり260円。

内容からすると特別高いって感じではないですね。
さっき出てきた『ストナアイビージェルEX』よりは安めです。

この記事を読んで「買おうかな?」と興味を持たれた方へ

風邪薬の一覧や、似た成分の風邪薬を探せるツールもあります。
風邪薬(総合感冒薬)一覧
風邪薬成分比較チェッカー

おまけ・きつねなら買うか買わないか判定

※ここに書くことは、その時の気分によります。

悪くはないし高くもないと思うので買っても良いかな?と思います。

喉が痛いだけならロキソプロフェンを使うかな。

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