
現在、医療用としては一番使われているNSAIDsではないでしょうか。
効果と副作用のバランスについては定評がありますね。
第1類医薬品ということで購入には少し手間がかかりますが、これが市販で買えるようになったのは選択肢が増えてありがたいですね。
(風邪薬の方は2026年9月時点でも「要指導医薬品」です。要指導のは一応2026年5月から薬剤師によるオンラインでの情報提供・指導を受けることを条件にネット販売可能になりましたが、対応するお店はまだ限られていますね)
この記事ではロキソプロフェンの効果や特徴について、薬剤師の観点から解説していきます。
ロキソプロフェンの基本情報
ここの項目はマニアックだと思うので、興味のある方だけ読んでみてください。
比較的新しめ。それでも40年くらいの歴史があります。

ロキソプロフェンは日本で開発された薬で、三共株式会社(現在の第一三共株式会社)が1986年に『ロキソニン』を販売開始しています。
飲み薬だけでなく、テープ剤や塗り薬も出てますね。
以前は劇薬だったのですが、2010年頃にその指定が外れてます。
その後に市販薬として販売されるようになりました。
アセトアミノフェン(カロナール)の500mg錠でさえ劇薬なんですけどね。
劇薬の基準がちょっとよく分かりません。
Wikipediaによると、日本、メキシコ、ブラジルでよく使われているそう。
欧米では使われてないのかな?使いやすい薬だと思いますけどね。
ちなみに、医療用のロキソプロフェンにはなぜか頭痛の適応がありません(普通に使いますけど)。
市販されたときにCMで「頭痛に」と言っててちょっと不思議な感じがしましたね。
ロキソプロフェンはNSAIDsの一つ
ロキソプロフェンはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の一つです。
現在使われている内服のNSAIDsではかなり使われているものですね。たぶん一番?
強い炎症を抑える「ステロイド」という種類の薬がありますが、NSAIDsは名前の通りステロイドではありません。
ステロイドではないけれど抗炎症作用・鎮痛作用があるものの総称ですね。
NSAIDsには構造式の違いからいくつかの系統があります。
ロキソプロフェンは「プロピオン酸系」と呼ばれるものになります。
この系統は多い方ですね。市販薬でよく使われるイブプロフェンもプロピオン酸系です。
NSAIDsの効果と作用機序
他の記事にも書いてますが、こちらにも書いておきます。
内容はほとんど同じなので折り畳みにしておきます。
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痛みが起こる仕組み

組織がダメージを受けた時に細胞から遊離したアラキドン酸が、シクロオキシゲナーゼ(以下:COX)という酵素の働きによってプロスタグランジン(以下:PG)になります。
このPGの作用によって腫れ、熱感などが出てきます。
また、血液からブラジキニンという物質が出てくるのですが、これは神経を過敏にして痛みを感じさせます。
PGはこのブラジキニンの働きを強める作用もあります。
NSAIDsの作用機序

NSAIDsは、このCOXの働きを阻害することでPGの合成を抑制します。
なので自分はNSAIDsのことを勝手に「抗プロスタグランジン薬」と呼んでいます。
で、これが「ダメージを受けた部位」のみで作用(COX-2阻害)してくれれば良いのですが、「関係ない部位」でも作用(COX-1阻害)してしまうんですね。
(ちなみにCOX-2は腎臓とかでは平常時でも働いてます。なのでCOX-2選択的でも腎臓に負担がかかる)
COXから作られる物質は、胃粘膜の保護や腎血流の維持、血小板機能や血管の調節など、体のさまざまなところで働いています。
例えば、血小板凝集を促すトロンボキサンA₂や、逆に血小板凝集を抑えるプロスタサイクリンなどがあります。
胃粘膜を保護しているPGが減ることで、胃粘膜の血流量や胃粘液の分泌が減って、胃の防御力が下がってしまいます。
「痛み止めは胃に負担がかかる」というのはこれのことですね。
また、腎臓の動脈が収縮することで腎臓の血流量が減少し、腎機能が低下してしまいます。
その結果いろいろありまして~、ナトリウムや水分の再吸収が促進。
それにより血圧上昇やむくみなどが出てきます。
医療用ではCOX-2を選択的に阻害する薬があり、こちらは胃への負担が少なめとされています(消化器系の合併症が約50%少ない)。
解熱作用
体温の上昇にもまたPGが関わっています。
風邪などによって発熱の情報を持つPGが作られると、それが脳の視床下部の体温調節中枢というところを刺激します。
この刺激を受け取った体温調節中枢は、体に「体温を上げろ~!」と指示を出します。
で、発熱を起こすんですね。生体防御反応の一つです。
NSAIDsはPGの合成を抑えることで発熱を抑えます。
ただ、解熱に関しては大人でもアセトアミノフェンを使うことの方が多いですね。
風邪をひいたとき、頭痛や喉の痛みがあればロキソプロフェンが処方されることもありますが、発熱だけでNSAIDsが処方されることはあまりないと思います。
海外では小児の解熱にはアセトアミノフェンかイブプロフェンが推奨されていますが、日本ではイブプロフェンは小児の解熱に適応がありません。なぜかは分かりませんけど。
(適応外として使うことはあります)
ちなみに、医療用NSAIDsには解熱に適応のない薬が10種類ほどあります。
NSAIDsと一括りに言っても、使い方はそれぞれですね。
ロキソプロフェンはプロドラッグ
ロキソプロフェンはプロドラッグと呼ばれるものになります。
プロドラッグとは、薬が体の中に吸収された後に代謝(化学変化)を受けて薬効を発揮するものです。
NSAIDsは胃に負担がかかるのですが、これは薬が吸収された後だけではなくて吸収される時にも起こります。
アスピリンなどの他のNSAIDsはそのままの形で薬効を示すため、胃に入った時に胃に直接作用してしまいます。
ロキソプロフェンは吸収後に活性型へ変化するため、他の一部のNSAIDsと比べて胃粘膜への直接的な障害が少ないと考えられています。
ただそれでも長期間飲んでいたり、1回の量が多いと胃に負担がかかります。
用法・用量はしっかり守ってください。
ロキソプロフェンの吸収と効果時間
医療用医薬品の「ロキソニン」の添付文書の情報では、
ロキソプロフェンの活性代謝物(薬効を示す成分)のデータは
・tmax:0.79±0.02hr(最高血中濃度に到達するまでの時間)
・t1/2:1.31±0.05hr(血中濃度半減期。血中濃度が半分になるまでの時間)
となっています。
また、同じ「ロキソニン」のインタビューフォームには、
「手術後・外傷後疼痛に対するロキソプロフェンナトリウム(180mg/日、3日間)の鎮痛効果は、15分以内に20%、30 分以内には54%の症例に認められた。
また、抜歯後疼痛に対するロキソプロフェンナトリウム(120mg頓用)の鎮痛効果は、15分以内に52%、30分以内には84%の症例にみられ、速効性にすぐれている」
との記載があります。
大体30分程度である程度効いてくる感じですね。
長さは、自分の場合は3時間くらいは効いているかな、という感じ。
ただ、この辺は個人差があります。体重や飲む量、痛みの強度によっても変わります。
ロキソプロフェンの使用方法
ここではロキソプロフェンの使い方について書きます。
医療用の使い方も含めて書いています。市販薬を使う場合はその製品の添付文書に従ってください。
痛みを抑えるために使う場合
医療用の場合、「1回60mg、1日3回経口投与する。頓用の場合は、1回60~120mgを経口投与する」
となっています。
市販のロキソプロフェンは基本的には1回60mgを1日2回までの使用が推奨されていますが、すべての製品に「再度症状が現れた場合には3回目を服用できます。」と記載されています。
つまり、医療用と同じく1回60mgを1日3回までが限度。
服用間隔は4~5時間程度空ければ良いでしょう。
大体の製品には「服用間隔は4時間以上おいてください」との記載があります。
胃への負担が軽めとは言ってもなるべく空腹時には飲まない方が良いと思います。
制酸剤が入ってる製品もあるので、そういうのを使うのも良いでしょうね。
で、医療用では痛みがひどい時に「1回120mg」で使うことがあります(親知らずを抜いた時とか)。
この場合は6時間以上空けて1日2回まで、という感じでしょうか。
1回120mgを1日3回飲んで、何日かで胃潰瘍になってしまった人もいます。そうなると大部分の痛み止めが使えなくなってまあまあ悲惨なことになります。
あくまで医療用ではそういう使い方もする、という話です。
あと、ロキソプロフェンは小児(15歳未満)の適応がありません。
こどもにはアセトアミノフェンかイブプロフェン(医療用)をおすすめします。
(市販のイブプロフェンは小児は使えません)
熱を下げるために使う場合
市販薬に関しては痛みで使う場合と同じになっていますね。
医療用の方は「1回60mgを頓用。原則として1日2回まで、1日最大180mgを限度」となっています。
他の記事でも書いてますが、解熱剤を使う目安は
「熱が〇〇℃以上」ではなくて、「体が辛いかどうか」で決めて良いと思います。
一般的には、38.5℃以上になったら解熱剤を使うように医師から指示されることが多いかと思いますが、これもあまり気にしなくて大丈夫です。
38℃以上であっても特に辛くなければ薬を使う必要もないですし、37℃台でも辛いなら薬を使えば良いと思います。
服用間隔は痛みで使う場合と同じく4時間以上は空けてください。
ただ、解熱だけが目的でロキソプロフェンはあまり使わないですね。
ダメっていうことではないのですが、アセトアミノフェンで良いかと思います。
熱もあるけど頭痛もある、関節も痛いなど、痛みもあるときに使うのが一般的です。
禁忌や副作用、飲み併せなどの注意点
ロキソプロフェンは「第1類医薬品」というだけあって、他の市販の解熱鎮痛剤と比べると注意点が多いかもしれません。
ここでは副作用や他の薬との飲み併せなどの注意点について説明します。
禁忌
次の状態にある方は飲まないようにしてください。
・消化性潰瘍
・重篤な血液障害
・重篤な肝障害
・重篤な腎障害
・重篤な心機能不全
・アスピリン喘息又はその既往
・妊娠後期(28週以降)(出産予定日12週以内)
アスピリンとの違いは「出血傾向」が有るか無いかですね。
ロキソプロフェンは禁忌とはなっていません。
副作用
発疹
それほど多いわけではないのですが、ロキソプロフェンで発疹が出る方がちょくちょくいます。
経験がある方は他の痛み止めにしておいた方が良いでしょう。
消化性潰瘍
NSAIDs全般に言えることですが、胃に負担がかかることがあります。
ロキソプロフェンはプロドラッグではあるのですが、作用上やっぱり胃に負担がかかります。
市販のを使う時に胃が気になる方は、制酸剤などを配合した製品を選ぶのも良いと思います。
あと、なるべく食直後服用が望ましいですね。
アスピリン喘息
NSAIDsにより喘息発作が誘発されることがあり、これをアスピリン喘息といいます。
気管支喘息の10%くらいはこのアスピリン喘息とも言われていて、NSAIDsの副作用としては無視できないものですね。
ちなみに、「アスピリン喘息」とは言いますがアスピリン以外のNSAIDsでも起きます。
飲み薬だけでなく、シップや塗り薬でも起きます。
ロキソプロフェンはアスピリン喘息又はその既往歴のある患者には禁忌となっています。
気管支喘息の方が解熱鎮痛剤を使う場合はアセトアミノフェンにしておいた方が無難かと思います。
※気管支喘息というだけでロキソプロフェンが禁忌になるわけではないのですが、過去に解熱鎮痛薬やかぜ薬で喘息発作を起こしたことがある方は使用できません。
高血圧・浮腫
そこまで多いわけではないのですが、血圧が上がったり浮腫みが出る方がいます。
NSAIDsは作用上、どうしても体に水分を貯めやすくなるんですね。
血管内の水分量が増えると血圧が上がり、血管から細胞の隙間に水分が漏れ出して浮腫みが出てきます。
腎機能が悪い方、心機能異常のある方は注意してください。特に高齢の方ですね。
心筋梗塞・脳血管障害
これは2024年に追記されたものですが、全身作用のあるNSAIDs全般的に、心筋梗塞、脳血管障害等の心血管系血栓塞栓性事象があらわれることがある、となっています。
特に高用量での使用や、もともと心血管リスクの高い方は注意してください。
COX-2阻害薬と心血管イベント
以前はCOX-2を選択的に阻害する薬では心筋梗塞などの心血管イベントが増えるのではないかと考えられていました(市販薬ではCOX-2選択的のはありません。日本だと医療用の「セレコキシブ」くらい)。
血小板のCOX-1から作られるトロンボキサンA₂は血小板凝集を促す一方、血管内皮のCOX-2から作られるプロスタサイクリンは血小板凝集を抑える方向に働きます。
「COX-2だけを強く抑えるとプロスタサイクリンが減り、トロンボキサンA₂の作用が相対的に強くなって血栓ができやすくなるのでは?」という理屈ですね。
実際、海外で使われてたCOX-2選択的阻害薬のロフェコキシブでは、心血管イベントの増加が問題となって販売中止になったそうです。
エトドラク(販売名「ハイペン」)や、メロキシカム(販売名「モービック」)などもCOX-2選択性が高い、ということで、心疾患のある人には避ける傾向がありましたね。
ただ、その後の研究では心血管リスクの上昇はCOX-2選択的阻害薬だけに限った話ではないことが分かってきました。
非選択的NSAIDsでも心血管イベントが増える薬があり、逆にCOX-2選択的阻害薬のセレコキシブは中等量であればイブプロフェンやナプロキセンより心血管リスクが高いわけではないことも示されています(「Cardiovascular Safety of Celecoxib, Naproxen, or Ibuprofen for Arthritis」より)。
なので現在は、
「COX-2を選択的に阻害する薬だから心血管イベントが多い」
と単純には考えられていません。
アスピリンを除く全身作用のあるNSAIDs全般で注意すべきリスク、という認識ですね。
COX-2阻害が血栓形成に関係するという考え自体はありますが、実際の心血管リスクは薬の種類や用量、使用期間、腎機能、血圧、もともとの心血管リスクなど、いろんな要因によって変わります。
こういう「理屈ではこうなりそうだけど、実際に調べると意外とそうでもなかったね」という話は薬では結構ありますね。
他の薬との飲み併せ
併用禁忌はありません。併用注意がいくつかあります。
併用注意
医療用の「ロキソニン」の添付文書に書いてあるものをそのまま載せておきます。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| クマリン系抗凝血剤 ワルファリン | 抗凝血作用を増強するおそれがあるので注意し、必要があれば減量すること。 | 本剤のプロスタグランジン生合成抑制作用により血小板凝集が抑制され血液凝固能が低下し、抗凝血作用に相加されるためと考えられている。 |
| 第Xa因子阻害剤 エドキサバントシル酸塩水和物等 | 出血の危険性を増大させるおそれがある。 | 抗血栓作用を増強するためと考えられている。 |
| スルホニル尿素系血糖降下剤 クロルプロパミド等 | 血糖降下作用を増強するおそれがあるので注意し、必要があれば減量すること。 | 本剤のヒトでの蛋白結合率は、ロキソプロフェンで97.0%、trans-OH体で92.8%と高く、蛋白結合率の高い薬剤と併用すると血中に活性型の併用薬が増加し、作用が増強されるためと考えられている。 |
| ニューキノロン系抗菌剤 レボフロキサシン水和物等 | 痙攣誘発作用を増強することがある。 | ニューキノロン系抗菌剤は、中枢神経系の抑制性神経伝達物質であるGABAの受容体への結合を阻害し、痙攣誘発作用を起こす。本剤の併用により阻害作用を増強するためと考えられている。 |
| メトトレキサート | 血中メトトレキサート濃度を上昇させ、作用を増強することがあるので、必要があれば減量すること。 | 機序は不明であるが、本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成抑制作用により、これらの薬剤の腎排泄が減少し血中濃度が上昇するためと考えられている。 |
| リチウム製剤 炭酸リチウム | 血中リチウム濃度を上昇させ、リチウム中毒を起こすことがあるので血中のリチウム濃度に注意し、必要があれば減量すること。 | 機序は不明であるが、本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成抑制作用により、これらの薬剤の腎排泄が減少し血中濃度が上昇するためと考えられている。 |
| チアジド系利尿薬 ヒドロクロロチアジド等 | 利尿・降圧作用を減弱するおそれがある。 | 本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成抑制作用により、水、ナトリウムの排泄を減少させるためと考えられている。 |
| 降圧剤 ACE阻害剤 アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤等 | 降圧作用を減弱するおそれがある。 | 本剤のプロスタグランジンの生合成抑制作用により、降圧作用を減弱させる可能性がある。 |
| 降圧剤 ACE阻害剤 アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤等 | 腎機能を悪化させるおそれがある。 | 本剤のプロスタグランジンの生合成抑制作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。 |
それぞれ簡単に解説していますが、少し長いので折り畳みにしておきます。
併用注意についての簡単な説明
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・ワルファリンは脳梗塞や心筋梗塞、第Xa因子阻害剤は脳梗塞や静脈血栓塞栓症に使われます。
ロキソプロフェンもNSAIDsなので併用注意にはなっていますが、普通に使われますね。一応注意してください。
・スルホニル尿素系血糖降下剤は糖尿病の薬です。インスリンの分泌を促す薬ですね。
その中でもグリベンクラミド(オイグルコン)、グリメピリド(アマリール)がここに該当します。
表に書いてあるクロルプロパミドはもう無いんじゃないかな?
低血糖はちょっと怖いので慎重に使ってください。
・ニューキノロン系抗菌剤は細菌性感染症に使われます。
特に高齢の方で痙攣が現れやすいので注意してください。
・メトトレキサートは免疫抑制剤です。よく関節リウマチに使われていますね。
おそらく一緒に痛み止めも処方してもらっていると思うので、市販薬を追加して使用しない方が良いと思います。
・リチウム製剤は気分安定剤です。躁病や双極性障害などに使われます。
NSAIDsを使ってはダメということはないのですが、
・手が震える
・意識がぼんやりする
・眠くなる
・めまいがする
・言葉が出にくくなる
・吐き気がする
・下痢をする
・食欲がなくなる
・口が渇く
・お腹が痛くなる
などの複数の症状が出た場合はリチウム中毒の可能性もあります。
腎機能が低下している方は注意してください。
・チアジド(サイアザイド)系利尿剤、ACE阻害剤、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤等は高血圧、心不全などに使われます。
血圧が上がってきた、浮腫みが出てきた、息切れするなどの症状が出てきたらロキソプロフェンは中止してください。
あと上には載ってないですが、他のNSAIDs(アスピリンやイブプロフェン)とも一緒には使わないでください。
妊娠中・授乳中の方
妊娠中
妊娠後期(28週以降)の方は禁忌です。
動物実験(ラット)で分娩遅延及び胎児の動脈管(肺動脈と大動脈をつなぐ血管)の収縮が報告されています。
妊娠後期でなければ大丈夫かというと、
「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。投与する際には、必要最小限にとどめ、適宜羊水量を確認するなど慎重に投与すること。
シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
シクロオキシゲナーゼ阻害剤(全身作用を期待する製剤)を妊娠中期の妊婦に使用し、胎児の動脈管収縮が起きたとの報告がある」
とのことなので、避けた方が良いでしょう。
基本的に、妊娠中はNSAIDs全般は避けた方が良いです。
妊娠中の方は使うとしてもアセトアミノフェンにしておいた方が良いですが、
原則として妊娠してる方は市販薬は使わず受診して医師に薬を処方してもらった方が良いと思います。
(と言うか、必ず受診してください)
授乳中
こちらに関しては特に問題ないとされています。
医療用「ロキソニン」の添付文書では「ラットでは母乳中に移行したよ」という記載があるのですが、人の場合は母乳へはほぼ移行しない、ということが分かっています(ロキソプロフェンの母乳への移行性(Mammary Transfer of Loxoprofen (Loxonin) in Humans)より)。
こちらのサイトでもロキソプロフェンは安全とされていますね。
薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)について
市販の解熱鎮痛剤を頭痛に使う方も多いかと思います。
たまになら良いのですが、連用していると薬が効かなくなってきたり、頭痛が慢性化することがあります。
その場合、「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」の可能性があります。
市販薬では「アスピリン」、「アセトアミノフェンとカフェインの併用」などが原因となることが多いですが、他の鎮痛剤が原因になることもあります。
以下の症状に当てはまる場合は注意が必要です。
(薬物乱用頭痛の基準ではありません)
・頭痛が月に15回以上ある
・月に10日以上、頭痛薬を使うことがある
・薬を飲んでも効かなくなってきた
・朝起きた時から頭痛がある
これらが当てはまる人は、頭痛外来や脳外科などを受診してみてください。
他の疾患の可能性もあるので、頭痛が続いてる場合は必ず医師に相談してください。
ロキソプロフェンを含む市販の解熱鎮痛剤
ロキソプロフェンを含む市販の解熱鎮痛剤を紹介していきます。
それほど数は多くないですね。
ここでは製品の種類ごとに紹介していきます。
(2026年8月あたりに調べたもの。ネット販売が確認できたものに限っています)
すべて錠剤なので「剤形」は表中には書いていません。
また、すべて1日の上限回数が3回となってるので、それも書いてません。
すべて15歳以上が対象です。15歳未満は使えません。
ロキソプロフェン単体の製品
| 製品名 | ロキソプロフェン 1回量 (無水物として) |
|---|---|
| アジェンテLX | 60mg |
| ビタトレール ロキソプロフェン錠 | 60mg |
| ピタリノールLX | 60mg |
| ロキソニンS | 60mg |
| ロキソプロフェン錠 「CH」 | 60mg |
| ロキソプロフェン錠 「HP」 | 60mg |
| ロキソプロフェン錠 「LS」 | 60mg |
| ロキソプロフェン錠 「RX」 | 60mg |
| ロキソプロフェン錠 「クニヒロ」 | 60mg |
| ロキピタ錠 | 60mg |
いろんな会社が販売していますが、中身はどこも同じですね。
なぜかみんな12錠入り。1錠中に60mg含まれています。
解熱鎮痛成分がロキソプロフェンのみで、
他の成分を配合している製品
| 製品名 | ロキソプロフェン 1回量 (無水物として) | その他の有効成分 |
|---|---|---|
| ロキソニンPRO フィジカル | 60mg | シャクヤク乾燥エキス:36mg (原生薬換算:252mg) カンゾウ乾燥エキス:50.4mg (原生薬換算:252mg) 酸化マグネシウム:33.3mg |
| ロキソニンSクイック | 60mg | メタケイ酸アルミン酸マグネシウム:100mg |
| ロキソニンSプラス | 60mg | 酸化マグネシウム:33.3mg |
| ロキソニンS プレミアム | 60mg | アリルイソプロピルアセチル尿素:60mg 無水カフェイン:50mg メタケイ酸アルミン酸マグネシウム:100mg |
| ロキソニンS プレミアムファイン | 60mg | シャクヤク乾燥エキス:36mg (原生薬換算:252mg) ヘスペリジン:30mg メタケイ酸アルミン酸マグネシウム:100mg |
このうち、
『ロキソニンPROフィジカル』
『ロキソニンSプレミアム』
『ロキソニンSプレミアムファイン』
の3つは1回2錠となっています。
『ロキソニンSクイック』
『ロキソニンSプラス』
の2つは制酸剤が入ってますね。この2つは1回1錠。
『ロキソニンSプレミアムファイン』は筋肉の緊張を和らげるシャクヤク、ビタミン様物質のヘスペリジン、制酸剤が入っています。
シャクヤクが入っているのが独特ですね。
箱には「つらい生理痛に」と書いてますが、添付文書に書いてある効能は他と同じ。頭痛や関節痛にももちろん使えます。
個人的におすすめしたい製品
個人的には、
ロキソプロフェン単体か、
ロキソプロフェン+制酸剤
のものが使いやすいかなと思います。
単体のものはどれでも良いです。値段で決めて良いでしょう。
店舗によって置いてる製品が違うと思うので、そこで売ってるもので良いと思います。
ネットでさらっと見て安かったのはこれ。
『ロキソプロフェン錠「クニヒロ」』
Yahooだと12錠で197円(送料含まず)というのがありました。1回16.4円くらい。
10箱セットとかで売ってるのもあるのでそういうのだと割安かも?
他のだと『ビタトレールロキソプロフェン錠』や『ピタリノールLX』なんかも安め。
逆に『アジェンテLX』『ロキソプロフェン錠「HP」』『ロキピタ錠』などは1回あたり50円超えます。
その他の成分として制酸剤だけが入ってるものは以下の2つです。
『ロキソニンSクイック』(メタケイ酸アルミン酸マグネシウム配合)
Yahooだと12回分で738円(送料含まず)。1回分が61.5円。
『ロキソニンSプラス』(酸化マグネシウム配合)
Yahooだと12回分で528円(送料含まず)。1回分が44円。
値段で考えるとロキソプロフェン単体の方が断然安いですね。
『ロキソニンSクイック』にはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムが1回100mg
『ロキソニンSプラス』には酸化マグネシウムが1回33.3mg
それぞれ入っています。
医療で使う場合は通常、
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは1回400mg、
酸化マグネシウム(制酸剤として)は1日500~1,000mgを数回に分けて、
となっています。目安として。
(改めて見てみたら、こういう市販の鎮痛薬に入っている制酸剤ってかなり少なくてびっくり)
ロキソプロフェン単体の『ロキソニンS』は1回46.5円のもあったので、酸化マグネシウムが入っている『ロキソニンSプラス』の方が安いのもあるのが面白いですね。
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