『アジェンテEXソフトカプセル』の特徴・効果・注意点【薬剤師が解説】

今回から写真は載せないことにしました。

一般的な風邪薬は「ジヒドロコデイン」や「デキストロメトルファン」などの中枢性鎮咳薬(咳止め)が入っているものが多いのですが、この製品には珍しく中枢性鎮咳薬が入っていません。
(メチルエフェドリンという気管支拡張薬は入ってる)

別にそれが悪いというわけではなく、咳止めが必要のない人にはアリかもしれません。
痰がからんだ咳の場合は中枢性鎮咳薬は逆効果になる場合もありますしね。

ただ、他に何か特徴があるかというとそういうわけでもなく…何とも評価のしにくい製品です。

大体の人はこれを選ぶ理由はないかと思いますが、興味のある方は記事を読んでみてください。

他の風邪薬も一覧ページにまとめています。
風邪薬(総合感冒薬)一覧

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目次

基本情報

製造販売元:奥田製薬
(企画元:ツルハグループマーチャンダイジング)

・主な成分

成分名1日量(15歳以上の)はたらき
アセトアミノフェン900mg熱をさげ、痛みを和らげる
クロルフェニラミンマレイン酸塩7.5mg鼻水、くしゃみを抑える
dl-メチルエフェドリン塩酸塩60mg気管支をひろげ咳を鎮める
無水カフェイン50mg頭痛・頭重感を和らげる
眠気防止
トラネキサム酸280mg喉の腫れや痛みを抑える
ヘスペリジン60mgビタミンP
(ビタミンではない)
ゴオウ末3mg解熱、抗炎症、滋養強壮
スクロールできます
成分名1日量
(15歳以上の)
はたらき
アセトアミノフェン900mg熱をさげ、痛みを和らげる
クロルフェニラミン
マレイン酸塩
7.5mg鼻水、くしゃみを抑える
dl-メチルエフェドリン
塩酸塩
60mg気管支をひろげ咳を鎮める
無水カフェイン50mg頭痛・頭重感を和らげる
眠気防止
トラネキサム酸280mg喉の腫れや痛みを抑える
ヘスペリジン60mgビタミンP
(ビタミンではない)
ゴオウ末3mg解熱、抗炎症、滋養強壮

・包装

  • 錠剤:18カプセル、36カプセル(PTP包装)

各成分の効果・注意点

『アジェンテEXソフトカプセル』の主要成分について、それぞれの効果と注意点を簡単にまとめています。

各成分名をタップ・クリックするとそれぞれの成分の簡単な解説記事にいきます。

  1. アセトアミノフェン
    • 痛みや熱を中枢において抑えますが、抗炎症作用はほぼありません。
    • いわゆる「NSAIDs」には含まれません。胃への負担も少なめです。
    • 安全性は高いですが、肝障害のリスクがあります。特にアルコール多飲者は併用に注意を。
  2. クロルフェニラミンマレイン酸塩
    • 鼻水やくしゃみ、痒みを抑えますが、鼻づまりにはあまり効きません。
    • 眠気には注意してください。
    • 抗コリン作用により、眼圧上昇や排尿困難などの副作用が出る可能性があります。
  3. dl-メチルエフェドリン塩酸塩
    • 気管支拡張作用があり、咳を鎮めたり呼吸を楽にします。
    • 副作用には動悸や手の震えがあり、心疾患のある方は特に注意が必要です。
    • 濫用等のおそれのある医薬品」に指定されています。
  4. 無水カフェイン
    • 血管拡張性の頭痛や片頭痛の症状をやわらげます。
    • 覚醒作用があるので眠気防止にも。
    • 副作用として、不眠や振戦(手の震え)、動悸、めまいなどがあります。
  5. トラネキサム酸
    • 抗炎症作用があり、喉の腫れや痛みを軽減します。
    • 腎機能に問題がある方は用量の調整が必要です。透析を受けている方で痙攣の報告あり。
    • できた血栓が残りやすくなる可能性があります。血液凝固に関わる疾患がある方は注意を。
  6. ヘスペリジン
    • ビタミンPというビタミン様物質(ビタミンではないです)。生薬の「陳皮」の主成分。
    • 抗炎症作用、抗アレルギー作用、抗酸化作用、免疫力アップなどの作用があるそう。
    • 血圧や狭心症の薬の中には、併用すると効き目が強くなったり弱くなったりする可能性がある薬があります。一応注意してください。
  7. ゴオウ末(まだ解説記事は書いてません)
    • 牛の胆石。
    • 解熱、抗炎症、滋養強壮などの効果を期待して、多くの風邪薬に配合されてますね。

他の成分の薬を探してる方はこちらから。
成分の一覧表

使い方(用法・用量)

年齢1回の服用量1日の服用回数
15歳以上2カプセル3回
7~14歳1カプセル3回

「食後なるべく30分以内に」となっていますが、それほど気にしなくて良いでしょうね。

7歳未満は服用しないでくださいとのことです。

15歳以上の方でも、眠気が気になるとかあれば1回1カプセルに減らしてみてください。

ソフトカプセルといって中身が液状になっているので、割らない方が良いでしょうね。

製品全体としての注意点

注意してほしいこと

いくつか注意点を書いておきます。

  • 眠気に注意:眠気が出る可能性があるので注意してください。
    • 服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください」となっています。ただ、全然眠くならない方もいるのでそういう方は問題ないですね。でも初回服用時は注意を。
  • 喘息治療中の方:気管支拡張薬のメチルエフェドリンが入っているので、喘息を治療中の方はすでに服用(吸入)してる可能性があります。過剰摂取にならないように注意してください。
  • 血栓:血栓が溶けにくくなるので、血栓症の方は注意を。
    • また、ピル(特にエストロゲンを含む低用量ピル)との併用は血栓のリスクを高める可能性があるので注意してください。
  • 抗コリン作用:口の渇きや目のかすみ、眼圧上昇、排尿困難、便秘などの症状が出る可能性があります。
    • 気になる場合は減量または中止してください。
  • 服用期間:「長期連用しないでください」となっています。
    • 風邪薬は症状を緩和するもので、風邪自体を治すわけではありません。3~4日服用しても症状が良くならない場合は、医師の診察を受けた方が良いかと思います。

妊娠・授乳中の使用について

大事な事ですが、対象者が限られるため折り畳みにしておきます。

クリック・タップで開きます。

妊娠中の方

この製品の説明書では
服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
という書き方になっています。

この製品には、妊娠中に服用して特別問題になるものは配合されていません。
短期間であれば気にしなくても良いでしょう。

ただ、原則として、妊娠してる方は市販薬は使わず受診して医師に薬を処方してもらった方が良いと思います。
(というか、必ず受診してください)

授乳中の方

この製品の説明書では
服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
という書き方になっています。

こちらに関しても特に問題ないと考えます。

Mothers’ Milk基準では、この製品に入ってる成分で一番リスクの高いもので、
・クロルフェニラミン
が「L3(概ね適合)」となっています。

クロルフェニラミンも特に問題はないのですが、もし乳児に痙攣や興奮が出る場合は薬による可能性もあるので中止してください。

「多くの薬は母親が飲んだ量の1%未満しか母乳中に移行しない」という事を考えると過剰な心配はいらないかと思います。

心配であれば授乳後に薬を服用すると良いでしょう。次の授乳までに薬はかなり分解されてます。
この場合、食後とかは気にしないでOKです。4~5時間程度時間を空けて、服用できるタイミングで服用してください。

心配な方は、薬を服用中は粉ミルクを使うという手もあります。

妊娠・授乳中の薬物治療に関して不安を持つ方も多いかと思います。
そういう方の相談に乗ってくれる機関があるのでそこのサイトのリンクを貼っておきます。
妊娠と薬情報センター:https://www.ncchd.go.jp/kusuri/index.html

製品の特徴や利点、個人的な感想

この製品、風邪薬としては珍しく中枢性鎮咳薬(咳止め)が入っていません
(中枢性鎮咳薬:ジヒドロコデインデキストロメトルファンチペピジンなど)

気管支拡張作用のあるメチルエフェドリンは入っているので「咳に全く効かない」というわけではないのですが、一般的な風邪薬は「中枢性鎮咳薬+メチルエフェドリン」の組み合わせが多いので、乾いた咳をしっかり止めたい人にはちょっと物足りないかも。

ただ、これは見方を変えると長所にもなります。
中枢性鎮咳薬は痰を硬くして出しにくくする作用もあるので、痰が絡んで咳が出るタイプの人には、むしろこういう内容の方が合っているかと思います。

製品名に「ソフトカプセル」とあるように、中身が液状のカプセルで「速く溶ける」というのがメーカーの売りのようですね。
効き始めの体感差がハッキリ分かるかというと、正直どうかなという感じですけど。

他の成分については特に変わったところはありません。

解熱鎮痛はアセトアミノフェン900mg/日で標準的な量。
ゴオウ末が3mg入っててちょっと特別感を出してますが、量としては補助的。
ちなみに、ゴオウが入っている風邪薬は他のも大体1日3mgなので、他と比べて少ないわけではありません。

鼻水・くしゃみのクロルフェニラミンは一般的な風邪薬と同じ。眠気には一応注意です。

トラネキサム酸が入っているのは市販の風邪薬としては珍しい方ですが、量が控えめ。
医療用では1回250~500mg使うところ、この製品は1日で280mg
のどの痛みをしっかり抑えたいなら、この製品ではなく最初からトラネキサム酸がしっかり入った製品と使うという選択肢もあります(『ペラックT錠』とかいうのがありますが、これは1日750mg)。

ヘスペリジンも入っていますが、この成分を目当てに選ぶようなものではないでしょうね。

全体として、欠点があるわけではないのですが、逆にこの製品選ぶ強い理由もありません。

あえて言えば、咳がそこまで強くなくて中枢性鎮咳薬を避けたい場合には候補になるかもしれません。
7歳から使えるので、子どもがいる家庭では使いやすい面はあるかも。

ただ、症状がはっきりしている場合にはもう少し目的に合った製品を選んだ方が分かりやすいかな、と思います。

使用した方の口コミ・レビュー、値段など

「ものログ」というサイトの口コミです。

良い評価としては、

・ちょっと鼻水がでたので飲んだらすぐ治った
・胃に優しいので良い
・子どもでも飲める

といった具合。

否定的な意見としては、

・効いてるのかわからない
・喉、痰、鼻詰まりは時間かかりそう

といった感じ。

そもそもレビュー自体が少ないですね。あまり当てにはならないかも。

否定的な意見の方の「喉、痰、鼻詰まりは~」ですが、
・喉の痛みには成分量が少なめ
・去痰薬は入ってない
・鼻づまりに効く成分も入ってない
ので、この製品は合ってないかと。

値段について

メーカーの希望小売価格(税込)は分かりませんでした。

そもそもメーカーの公式サイトが見つかりません。

大手ECサイトだと楽天、ツルハで売ってました。

楽天(送料含まず)で見てみると、

包装値段1日分に換算
18カプセル1,518円506円
36カプセル2,398円400円

※1日分は1日6カプセルで計算
※2026年4月時点です。

となってます。この値段のしかありませんでした。
ツルハでも同じっぽいですね。

この内容でこの値段なら安くはないですね。他にいくらでも選択肢はあります。

この記事を読んでそれでも「買おうかな?」と興味を持たれた方へ

他の風邪薬も一覧ページにまとめています。
風邪薬(総合感冒薬)一覧

おまけ・きつねなら買うか買わないか判定

買わない。

どうにも中途半端。

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