「リボフラビン(ビタミンB₂)」の解説
作用・使用上の注意・製品一覧

「リボフラビン(ビタミンB₂)」についての簡単な解説です。

目次

リボフラビン(ビタミンB₂)を含む市販薬の製品一覧

解説記事を書いたことのある製品を載せています。

※ここでご紹介している製品がすべてではありません。
あと、すでに製造中止になっている製品もあるかもしれません。
そのへんはご了承くださいますようお願い申し上げます。

風邪薬(総合感冒薬)

クリック・タップで開きます。

製品名をクリック・タップすると、その製品の解説記事にいきます。

製品名1日あたりの成分量
持続性パブロン錠8mg
ストナジェルサイナスEX12mg
ストナプラスジェルEX12mg
パブロンエースPro12mg
パブロンエースPro-X12mg
パブロンゴールドA12mg
パブロンセレクトT12mg
パブロンSゴールドW12mg
ベンザブロックS
プレミアム
12mg
ベンザブロック
YASUMO
12mg
ルルアタックEX12mg
ルルアタックEX
プレミアム
12mg
ルルアタックNX12mg
ルルアタックNX
プレミアム
12mg

市販の風邪薬に配合できる最大用量が1日12mgになります。
(「かぜ薬の製造販売承認基準について」より)

大体の製品には12mg/日入っていますね。

総合感冒薬(かぜ薬)の一覧表もあるので見てみてください。
製品ごとの主要成分も載せています。

分類・働き

リボフラビンの化学構造式

Wikipediaより

分類

ビタミン」です。
その中でも「水溶性ビタミン」になります。

ちなみにビタミンとは「生物の生存・生育に微量に必要な栄養素のうち、その生物の体内で十分な量を合成できない炭水化物・タンパク質・脂質以外の有機化合物の総称」です(Wikipediaより)。

脂溶性ビタミンは肝臓に貯蔵されますが、水溶性ビタミンは原則毎日摂る必要があります。
水溶性ビタミンは過剰に摂取した場合は尿中に排出されるため、一般的に過剰症はみられないとされています。

栄養剤などのビタミン剤を飲んでおしっこが黄色くなるのはビタミンB₂のせいですね。

働き

糖やたんぱく質、脂質の代謝(体の中の化学反応により物質が変化する事)、エネルギー産生の補酵素として働きます。

皮膚や爪、髪の毛の細胞の産生にも関わっています。

不足すると口唇炎、口角炎、舌炎、脂漏性皮膚炎、角膜炎などを起こします。

効果や使用方法

効果

市販の風邪薬にビタミンB₂が入っている理由としては、

  • エネルギー代謝を助けて回復をサポートする目的
  • 病中・病後の体力低下時に不足しがちな栄養素を補うため
  • リボフラビンが不足すると皮膚や粘膜の健康維持に悪影響を与える可能性があり、特に風邪で体力が低下した際には補給が重要

という事だと思います。

※リボフラビン自体は風邪の直接的な症状を和らげるわけではなく、あくまで栄養補助的な役割です。

…が、別に入っていなくても良いと個人的には思っています。
あっても害にはならないけど、その分値段が安い方がうれしいかな。

医療用の使用例

不足すると出てくる症状(口唇炎、口角炎、舌炎、皮膚炎、結膜炎、角膜炎)があればとりあえず使っておく、という感じです。飲みすぎても悪いものではないですし。

ということで、医療用では粘膜や皮膚の健康維持が求められる状況で使用されることが多いです。
※実際の処方は医師の判断によります。

あと脂質の代謝にも関わっているということで、高コレステロール血症にも適応はありますが、こちらではほぼ使われていません。以前は見かけたこともあるけど。

昔はよく「風邪をひいたらビタミン剤の点滴」をしていたようですが、今はダメみたいですね。
値段は高いものではないですが、風邪ひいた人がみんなそれをやっていたら医療費がバカにならないですしね。

用法・用量

市販薬だとほとんどの製品は
1回4mg1日3回(1日12mg)
となっていますね。

医療用で使われるリボフラビンは
「リン酸エステルナトリウム(水溶性を高めて注射として使いやすく)」や、
「酪酸エステル(脂溶性を高めて体内での貯留性を高める)」
などの形になっています。

市販の風邪薬に入っているのは遊離型である純粋な「リボフラビン」なので単純な量の比較はできませんが、
例えば「ハイボン(リボフラビン酪酸エステル)」をビタミンB₂補給に使う場合は、
1日5~20mg
となっています。
(高コレステロール血症には1日60~120mg)

一度に飲んでも排泄されるだけなので、回数を分けて少量ずつ飲むのは効果的かもしれませんね。
(おしっこが黄色くなったらそれは余剰分が出てる証拠ですが、必要な分はちゃんと利用されています)

使用上の注意点

副作用

一応、副作用として「下痢、悪心・嘔吐、胃膨満、腹部膨満」があるのですが…

副作用というものの注意点として「臨床試験の間に出たものすべてを記録しないといけない」というのがあります。
その薬を飲んでる間に出た症状、と言う事になりますが、薬によるものではないものも含まれてしまいます

ビタミンB₂はいろんな食材にも含まれているものですし、ここに関しては心配しなくていいかと思います。

あと、ビタミンB₂は「水溶性ビタミン」になるので摂り過ぎても排泄されます。
過剰摂取による過剰症というものがありません

ただ、薬に含まれている添加剤に対してアレルギー症状を起こすこともあるので、そこは注意です。

相互作用

ビタミンB₂は特に飲み併せが悪いものはありません。

似たものでビタミンBというのがありますが、こちらは「レボドパ」というパーキンソン病に使う薬の効果を弱めることがあります。
パーキンソン病を治療中の方が市販薬を使う場合は、ビタミンB₆が入っていないかどうかを確認してください。
通常の食事から摂取する程度では問題になりませんので、そこは安心してください。

他の成分についてはこちらから。
成分の一覧表

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次