「イブプロフェン」についての詳細ガイド 
効果・使用方法・おすすめ製品【薬剤師が解説】

アセトアミノフェンと同じく、イブプロフェンもその安全性の高さから市販薬にはよく使われていますね。
解熱鎮痛剤はもちろん、総合感冒薬にもよく配合されています。

この記事では、イブプロフェンの効果や安全性、特徴について、薬剤師の観点から解説していきます。

解熱鎮痛剤の一覧はこちら。
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目次

イブプロフェンの基本情報

ここの項目はマニアックだと思うので、興味のある方だけ読んでみてください。

50年以上の歴史があります。

「ブルフェン」の添付文書より

イブプロフェンの医療用医薬品の先発品は「ブルフェン」というのですが、これの販売開始は「1971年11月」となっています(ブルフェンの添付文書より)。

アセトアミノフェンは100年以上の歴史がありますが、こちらも十分に実績のある薬ですね。

市販薬では、1985年にエスエス製薬が日本で初めてイブプロフェンを配合した製品、「イブ(EVE)」を発売したそうです(エスエス製薬のサイトより)。

そう考えると、市販の解熱鎮痛剤はあまり進歩してないですね。
ロキソプロフェンが市販薬として買えるようになった、というくらいでしょうか。

イブプロフェンはNSAIDsの一つ

イブプロフェンはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の一つです。
(読み方は「エヌセイズ」なのですが、自分は最後の小さい「s」を抜いて「エヌセイド」と言ってます。「エヌセイズ」と言ってる人はあまり見たことがありません)

強い炎症を抑える「ステロイド」という種類の薬がありますが、NSAIDsは名前の通りステロイドではありません。
ステロイドではないけれど抗炎症作用・鎮痛作用があるものの総称ですね。

医療用のNSAIDsには30種類くらいありますが、イブプロフェンはその中でも安全性の高いものですね。
小児にも使われています。というか、成人にはあんまり使われてないかも。

NSAIDsには構造式の違いからいくつかの系統があって、イブプロフェンは「プロピオン酸系」と呼ばれるものになります。(ちなみにロキソプロフェンもプロピオン酸系です)

NSAIDsの効果と作用機序

アセトアミノフェンの記事にも書いてますが、こちらにも書いておきます。
内容は同じです。

痛みが起こる仕組み

組織がダメージを受けた時に細胞から遊離したアラキドン酸が、シクロオキシゲナーゼ(以下:COX)という酵素の働きによってプロスタグランジン(以下:PG)になります。
このPGの作用によって腫れ、熱感などが出てきます。

また、血液からブラジキニンという物質が出てくるのですが、これは神経を過敏にして痛みを感じさせます。
PGはこのブラジキニンの働きを強める作用もあります。

NSAIDsの作用機序

NSAIDsは、このCOXの働きを阻害することでPGの合成を抑制します。
なので自分はNSAIDsのことを勝手に「抗プロスタグランジン薬」と呼んでいます。

で、これが「ダメージを受けた部位」のみで作用(COX-2阻害)してくれれば良いのですが、「関係ない部位」でも作用(COX-1阻害)してしまうんですね。
(ちなみにCOX-2は腎臓とかでは平常時でも働いてます。なのでCOX-2選択的でも腎臓に負担がかかる)

COXから作られる物質は、胃粘膜の保護や腎血流の維持、血小板機能や血管の調節など、体のさまざまなところで働いています。
例えば、血小板凝集を促すトロンボキサンA₂や、逆に血小板凝集を抑えるプロスタサイクリンなどがあります。

胃粘膜を保護しているPGが減ることで、胃粘膜の血流量や胃粘液の分泌が減って、胃の防御力が下がってしまいます。
「痛み止めは胃に負担がかかる」というのはこれのことですね。

また、腎臓の動脈が収縮することで腎臓の血流量が減少し、腎機能が低下してしまいます。
その結果いろいろありまして~、ナトリウムや水分の再吸収が促進。
それにより血圧上昇やむくみなどが出てきます。

医療用ではCOX-2を選択的に阻害する薬があり、こちらは胃への負担が少なめとされています(消化器系の合併症が約50%少ない)。

解熱作用

体温の上昇にもまたPGが関わっています。

風邪などによって発熱の情報を持つPGが作られると、それが脳の視床下部の体温調節中枢というところを刺激します。
この刺激を受け取った体温調節中枢は、体に「体温を上げろ~!」と指示を出します。
で、発熱を起こすんですね。生体防御反応の一つです。

NSAIDsはPGの合成を抑えることで発熱を抑えます。

ただ、解熱に関しては大人でもアセトアミノフェンを使うことの方が多いですね。
風邪をひいたとき、頭痛や喉の痛みがあればロキソプロフェンが処方されることもありますが、発熱だけでNSAIDsが処方されることはあまりないと思います。

海外では小児の解熱にはアセトアミノフェンかイブプロフェンが推奨されていますが、日本ではイブプロフェンは小児の解熱に適応がありません。なぜかは分かりませんけど。

なので、イブプロフェンが含まれている市販薬は15歳未満には使えないことになっています。

ちなみに、医療用NSAIDsには解熱に適応のない薬が10種類ほどあります。
NSAIDsと一括りに言っても、使い方はそれぞれですね。

イブプロフェンの吸収と効果時間

医療用医薬品の「ブルフェン」の添付文書の情報を見てみると、
・tmax(最高血中濃度に到達するまでの時間):2.1±0.2hr
・t1/2(生物学的半減期。血中濃度が半分になるまでの時間):1.8±0.1hr
となっています。

血中濃度と鎮痛効果がそのまま一致するわけではないので、効き始める時間や効果の持続時間には個人差があります。

血中濃度の推移で見ると、アセトアミノフェンと比べると立ち上がりが遅いですね。
そして半減期も短め。

ただ、この辺は個人差があります。体重や飲む量によっても変わります。

イブプロフェンの使用方法

ここではイブプロフェンの使い方について書きます。

医療用の使い方も含めて書いています。市販薬を使う場合はその製品の添付文書に従ってください。

痛みを抑えるために使う場合

医療用の場合「1回200mg、1日3回まで」となっています。

市販薬の場合は製品によって変わってきます。
基本的には「1回150~200mg、1日3回まで」というのが多いですね。
ただ、製品によっては1日2回のものもあります。

効果には個人差があるとはいえ、大人で1回150mgはちょっと弱いかな、と。
もちろんそれで効くなら全然良いのですが。

服用間隔は、1日3回の製品は4時間ほど、1日2回の製品は6時間ほど、という感じ。製品の添付文書に従ってください。
できれば食後に服用した方が良いですが、胃への負担はそれほど強くありません。

また、市販薬だと15歳未満は使えないのですが、医療用の場合は、
・5~7歳:1日量 200~300mg
・8~10歳:1日量 300~400mg
・11~15歳:1日量 400~600mg
を3回に分けて使います。

熱を下げるために使う場合

市販薬に関しては痛みで使う場合と同じになっていますね。

医療用の方は「1回200mgを頓用。原則1日2回まで。1日最大600mgを限度とする」となっています。

解熱剤を使う目安ですが、
「熱が〇〇℃以上」ではなくて、「体が辛いかどうか」で決めて良いと思います。

一般的には、38.5℃以上になったら解熱剤を使うように医師から指示されることが多いかと思いますが、これもあまり気にしなくて大丈夫です。
38℃以上であっても特に辛くなければ薬を使う必要もないですし、37℃台でも辛いなら薬を使えば良いと思います。

服用間隔は痛みで使う場合と同じく4~6時間程度です。
市販薬の場合、1日3回の製品は4時間、1日2回の製品は6時間、間隔を空ける感じですね。添付文書に従ってください。

イブプロフェン配合の市販薬は15歳未満には使用できませんが、医療用の場合は一応適応外として「1回5~10mg/kg(体重)、6~8時間ごと(1回最大400mg、あるいは1日最大40mg/kg)」として使うこともあります。

ただ、解熱目的で使う場合は子どもでも大人でもアセトアミノフェンで良いかと思います。
アセトアミノフェンが効かない、何らかの理由でアセトアミノフェンを飲めない(手に入らないとか)、という場合だけNSAIDsを使うと良いでしょう。

イブプロフェンを使うときの注意点

イブプロフェンは安全性が高く小児も使えますが、いくつか注意点もあります。

ここでは副作用や他の薬との飲み併せなど、注意するべき点について説明します。

禁忌

主な禁忌を載せておきます。
次の状態にある方は飲まないようにしてください。

・消化性潰瘍
・重篤な血液障害
・重篤な肝障害
・重篤な腎障害
・重篤な心機能不全
・重篤な高血圧症
・アスピリン喘息又はその既往
・ジドブジン(商品名:レトロビル、コンビビル)服用中
・妊娠後期(28週以降)

副作用

安全性は高いですが、一応以下のことに注意してください。

消化性潰瘍

NSAIDs全般に言えることですが、胃に負担がかかることがあります。
ただ、イブプロフェンはその中でも優しめですね。

短期間の使用であれば問題になることはあまりないでしょう。

胃薬を併用しなくても大丈夫だと思いますが、過去に胃潰瘍をやったことのある方は注意してください。

なるべく食後に服用する方が望ましいですが、必ずというほどでもないですね。

アスピリン喘息

NSAIDsにより喘息発作が誘発されることがあり、これをアスピリン喘息といいます。
気管支喘息の10%くらいはこのアスピリン喘息とも言われていて、NSAIDsの副作用としては無視できないものですね。
ちなみに、「アスピリン喘息」とは言いますがアスピリン以外のNSAIDsでも起きます。
飲み薬だけでなく、シップや塗り薬でも起きます。

医療用の「ブルフェン」の添付文書では、アスピリン喘息又はその既往歴のある患者には禁忌となっています。

気管支喘息の方が解熱鎮痛剤を使う場合はアセトアミノフェンにしておいた方が無難かと思います。

他の薬との飲み併せ

併用禁忌

ジドブジン(商品名:レトロビル、コンビビル)とは併用禁忌になります。

機序は不明ですが、血友病患者において出血傾向が増強したとの報告があります。

併用注意

併用注意のものは結構多いですね。

医療用の「ブルフェン」の添付文書に書いてあるものをそのまま載せておきます。

スクロールできます
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
クマリン系抗凝血剤
 ワルファリン
クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)の作用を増強するおそれがあるので、用量を調節するなど注意すること。ワルファリンの血漿蛋白結合と競合し、遊離型ワルファリンが増加するためと考えられる。
アスピリン製剤
(抗血小板剤として投与している場合)
アスピリンの血小板凝集抑制作用を減弱するとの報告がある。血小板シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)とアスピリンの結合を阻害するためと考えられる。
抗凝血剤
 ワルファリン等
抗血小板剤
 クロピドグレル等
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)
 フルボキサミン、パロキセチン等
消化管出血が増強されるおそれがある。相互に作用を増強すると考えられる。
リチウム製剤
 炭酸リチウム
リチウムの血中濃度が上昇し、リチウム中毒を呈したとの報告があるので、併用する場合にはリチウムの血中濃度をモニターするなど観察を十分に行い、慎重に投与すること。プロスタグランジン合成阻害作用により、腎でのナトリウム排泄が減少してリチウムクリアランスを低下させ、リチウムの血中濃度が上昇すると考えられる。
チアジド系利尿薬
 ヒドロクロロチアジド
ループ利尿薬
 フロセミド
これら利尿薬の作用を減弱するとの報告がある。
プロスタグランジン合成阻害作用により、水・ナトリウムの体内貯留が生じるためと考えられる。
ACE阻害剤
 エナラプリル等
β遮断剤
 プロプラノロール等
降圧作用が減弱するおそれがある。プロスタグランジン合成阻害作用により、血管拡張作用及び水・ナトリウムの排泄が抑制されるためと考えられる。
タクロリムス水和物急性腎障害があらわれたとの報告がある。プロスタグランジン合成阻害作用による腎障害がタクロリムス水和物の腎障害を助長するためと考えられる。
ニューキノロン系抗菌剤
 エノキサシン水和物等
他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で併用により痙攣があらわれたとの報告がある。ニューキノロン系抗菌剤のGABA阻害作用が併用により増強されるためと考えられる。
メトトレキサートメトトレキサートの作用を増強するおそれがあるので、用量を調節するなど注意すること。プロスタグランジン合成阻害作用により腎血流が減少し、メトトレキサートの腎排泄が抑制されることにより、メトトレキサートの血中濃度が上昇すると考えられる。
コレスチラミン本剤の血中濃度が低下するおそれがある。コレスチラミンは陰イオン交換樹脂であり、消化管内で本剤と結合して本剤の吸収が遅延・抑制されると考えられる。
スルホニル尿素系血糖降下剤
 クロルプロパミド、グリベンクラミド等
血糖降下作用を増強(低血糖)することがあるので、用量を調節するなど注意すること。これらの薬剤の血漿蛋白結合と競合し、遊離型薬剤が増加するためと考えられる。
CYP2C9阻害作用を有する薬剤
 ボリコナゾール、フルコナゾール
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。これらの薬剤は本剤の代謝酵素(CYP2C9)を阻害するためと考えられる。

それぞれ簡単に解説していますが、長くなったので折り畳みにしておきます。

併用注意についての簡単な説明

クリック・タップで開きます。

・ワルファリンは脳梗塞や心筋梗塞に使われる薬です。
出血傾向が見られたら、イブプロフェンを減量または中止した方が良いでしょう。

・アスピリンは痛み止めとして使うよりも少ない量(100~200mg)で抗血栓薬として使います。
「バイアスピリン」や「アスピリン腸溶錠」という名前の薬です。
でもこれらを服用中でもNSAIDsは普通に使われますね。
気になる方は痛み止めはアセトアミノフェンを使いましょう。

・クロピドグレルなどの抗血小板薬は脳梗塞や心筋梗塞に、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は抗うつ剤です。
これらを服用中でもNSAIDsは使われますが、胃の調子をみながらですね。

・リチウム製剤は気分安定剤です。躁病や双極性障害などに使われます。
NSAIDsを使ってはダメということはないのですが、
・手が震える
・意識がぼんやりする
・眠くなる
・めまいがする
・言葉が出にくくなる
・吐き気がする
・下痢をする
・食欲がなくなる
・口が渇く
・お腹が痛くなる
などの複数の症状が出た場合はリチウム中毒の可能性もあります。
腎機能が低下している方は注意してください。

・チアジド(サイアザイド)系利尿剤、ループ系利尿剤は高血圧や浮腫に使われます。
血圧が上がってきた、むくみが出てきた、息切れするなどの症状が出てきたらイブプロフェンは中止してください。

・ACE阻害剤、β遮断剤は高血圧や心不全などに使われます。
血圧が上がってきたらイブプロフェンは減量・中止してください。まず問題ないと思いますけど。

・タクロリムスは免疫抑制剤です。臓器移植における拒絶反応の抑制、重症筋無力症などに使われます。
こういった疾患等がある方が痛み止めを使う場合は主治医に処方してもらった方が良いでしょう。
タクロリムス(プロトピック)軟膏というアトピー性皮膚炎に使われる外用薬もありますが、こちらは気にしなくて大丈夫です。

・ニューキノロン系抗菌剤は細菌性感染症で使われます。ウイルス性疾患である風邪には通常は使われません。
よく使われるのはクラビット(レボフロキサシン)、オゼックス(トフスロキサシン)、ジェニナック(ガレノキサシン)、グレースビット(シタフロキサシン)、ラスビック(ラスクフロキサシン)あたりでしょうか(ジェニナックとラスビックはまだ後発品が出てません)。
プロピオン酸系のNSAIDs(イブプロフェン、ロキソプロフェン等)との併用で痙攣が出る可能性があります。
こういう抗菌剤を使っている場合はアセトアミノフェンの方が良いでしょうね。

・メトトレキサートは免疫抑制剤です。よく関節リウマチに使われていますね。
おそらく一緒に痛み止めも処方してもらっていると思うので、市販薬を追加して使用しない方が良いと思います。

・コレスチラミンは高コレステロール血症に使う薬ですが…今はほとんど使われていません(1回9gも粉薬を飲まなくちゃいけないやつ)。
一緒に飲んでもイブプロフェンの吸収が悪くなるだけです。副作用が出やすくなるわけではありません。

・スルホニル尿素系血糖降下剤は糖尿病の薬です。
この種類の薬はだいぶ使われなくなってきてますが、まだまだ現役ですね。
この種類の薬自体が低血糖を起こしやすいので注意してください。

・CYP2C9阻害作用を有する薬剤というのは、要はイブプロフェンの代謝を妨げる薬のことです。
イブプロフェンの効き目が強く出ることがあるのですが、胃の調子をみながら使えば問題ないと思います。

ここに書いてるものは短期間の使用で必ず問題になるわけではありませんが、該当する薬を服用している場合は購入時に薬剤師・登録販売者へ確認してください。

妊娠中の方

妊娠後期(28週以降)の方は禁忌です。

イブプロフェンによって胎児の動脈管(肺動脈と大動脈をつなぐ血管)が収縮した、という報告があります。
妊娠中の方はアセトアミノフェンの方が良いかと思います。
(アセトアミノフェンは短期間であれば問題ないとされています)

妊娠後期でなければ大丈夫かというと、「シクロオキシゲナーゼ阻害剤(NSAIDs)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告もある」のであまりお勧めはできないですね。
また、「妊娠中期の妊婦に使用し、胎児の動脈管収縮が起きたとの報告がある」とのこと。

妊娠してる方は市販薬は使わず受診して医師に薬を処方してもらった方が良いと思います。
(と言うか、必ず受診してください)

薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)について

市販の解熱鎮痛剤を頭痛に使う方も多いかと思います。
たまになら良いのですが、連用していると薬が効かなくなってきたり、頭痛が慢性化することがあります。

その場合、「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」の可能性があります。

市販薬では「アスピリン」、「アセトアミノフェンとカフェインの併用」などが原因となることが多いですが、他の鎮痛剤が原因になることもあります。

以下の症状に当てはまる場合は注意が必要です。
(薬物乱用頭痛の基準ではありません)

・頭痛が月に15回以上ある
・月に10日以上、頭痛薬を使うことがある
・薬を飲んでも効かなくなってきた
・朝起きた時から頭痛がある

これらが当てはまる人は、頭痛外来や脳外科などを受診してみてください。

他の疾患の可能性もあるので、頭痛が続いてる場合は必ず医師に相談してください。

イブプロフェンを含む市販の解熱鎮痛剤

イブプロフェンを含む市販の解熱鎮痛剤は多くの製品が販売されています。

ここでは製品の種類ごとに紹介していきます。
(2026年8月あたりに調べたもの。ネット販売が確認できたものに限っています)

すべて15歳以上が対象です。15歳未満は使えません。

※ここでご紹介している製品がすべてではありません。
あと、すでに製造中止になっている製品もあるかもしれません。
そのへんはご了承くださいますようお願い申し上げます。

イブプロフェン単体の製品

個人的には、ここに載せている製品が使いやすいかなと思っています。

製品名イブプロフェン
1回量
剤形1日上限回数
イブプロフェン錠
「HP」
150mg錠剤3回
フェリア150mg散剤3回
プレミナスS200mg錠剤3回
ベリピア
ソフトカプセル200
200mgカプセル剤2回
リングルアイビー150mgカプセル剤3回
リングルアイビー
α200
200mgカプセル剤3回
リングルアイビー錠
α200
200mg錠剤3回

1回150mgか200mgですね。

『ベリピアソフトカプセル200』だけが1日2回までとなっています。他は3回まで。

製品ごとの差はないと思うので、単純に値段で選んでいいでしょうね。

解熱鎮痛成分がイブプロフェンのみで、
他の成分を配合している製品

製品名イブプロフェン
1回量
その他の有効成分剤形1日上限回数
DHC 解熱鎮痛薬150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
IBU鎮痛薬EXa200mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:60mg
錠剤2回
IPクイック錠「LS」150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:70mg
錠剤3回
IP鎮痛薬クイック150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:70mg
錠剤3回
Vクイック鎮痛薬150mgメタケイ酸アルミン酸マグネシウム:100mg
アリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
アジェンテ鎮痛薬a150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
アダムA錠150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
アナガリスαs150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
アルクイックIPa150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
アルテスミン
ファースト
150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:66.7mg
錠剤3回
アルテスミン
ファーストDX
200mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:90mg
酸化マグネシウム:90mg
錠剤2回
イブA錠150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
イブA錠EX200mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤2回
イブクイック頭痛薬150mg酸化マグネシウム:100mg
アリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
イブクイック頭痛薬DX200mg酸化マグネシウム:100mg
アリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤2回
エルペインコーワα200mgブチルスコポラミン臭化物:10mg錠剤3回
オトナノーシンピュア150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:66.7mg
錠剤3回
カイゲンパックIB顆粒150mg無水カフェイン:80mg
カンゾウ末:100mg
シャクヤクエキス:41.7mg
(原生薬換算:166.7mg)
散剤3回
カイテキIB錠150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
カイテキIP錠150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
酸化マグネシウム:100mg
錠剤3回
カンピオーネα(s)150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
解熱鎮痛錠IP
(大昭製薬)
150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
ケロリンIBカプレット150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
コナリスIPs150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
新オムニンP錠150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
スカイブブロンEX150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
スカイブブロン
ファースト
150mgメタケイ酸アルミン酸マグネシウム:100mg
アリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
スグナIP錠DX150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
酸化マグネシウム:100mg
錠剤3回
スットヘッドIP150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
スットヘッドIP
クイック
150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:70mg
錠剤3回
セシオンHDファースト150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:66.7mg
錠剤3回
鎮痛カプセルa150mgトラネキサム酸:140mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:69.5mg
カプセル剤3回
ディパシオEXエース200mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:90mg
錠剤2回
ディパシオIPa150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
トキワ
イブプロエースA
150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
ネルベンエースA錠150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
ノーシンピュア150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
ノンフィーブ150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
ヒストミン
解熱鎮痛薬A
150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
ビタトレール
クイックEX錠
150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
ブチレニンS150mgメタケイ酸アルミン酸マグネシウム:100mg
アリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
プレミナスEXs200mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:90mg
錠剤2回
プレミナスIP150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
プレミナスIP
クイックa
150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:70mg
錠剤3回
ポパドンIP錠150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
メディペインレディ150mg無水カフェイン:60mg
シャクヤク乾燥エキス:30mg
(原生薬換算:210mg)
ボタンピ末:80mg
錠剤3回
リコリプラスエースa150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
錠剤3回
リコリプラスクイック150mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
グリシン:60mg
錠剤3回

イブプロフェンは1回150mgか200mg。150mgのが多いですね。

その他の成分はほとんど「アリルイソプロピルアセチル尿素」と「カフェイン」の組み合わせですね。
あとは「乾燥水酸化アルミニウムゲル」や「酸化マグネシウム」などの胃保護成分が入ってるのも多いです。

少し変わっているのは、

  • 『エルペインコーワα』
    • 生理痛専用で「ブチルスコポラミン」配合。子宮や腸の過剰な収縮を抑える。
  • 『鎮痛カプセルa』(2026年8月に『鎮痛カプセルEX』にリニューアル)
    • 「トラネキサム酸」配合。喉の痛みにもいいかも。

の2つくらいでしょうか。他はほぼ同じ。生薬が入っているのもありますね。

その他の成分に関してはお好みで良いと思いますが、
個人的には「アリルイソプロピルアセチル尿素」や「ブロモバレリル尿素」を含む製品はおすすめしません。
理由は、下記の通りです(他の記事と同じ)。少し長いので折り畳みにしています。

「アリルイソプロピルアセチル尿素」と「ブロモバレリル尿素」について

以下は主にブロモバレリル尿素について書いています。

作用

もともとは鎮静剤、睡眠薬です。

ブロモバレリル尿素の医療用医薬品の添付文書では「体内でBr–(臭化物イオン)を遊離し、神経細胞の興奮性を抑制することにより、鎮静、催眠作用を現す」と書かれています。
要は、脳を麻痺させるわけですね。

痛みを抑えるというより、痛みを感じにくくする、といったところでしょうか。

依存や習慣性が問題になる成分ですね。

ブロモバレリル尿素は指定濫用防止医薬品に指定されています。
アリルイソプロピルアセチル尿素の方は指定対象にはなっていませんが、厚生労働省の資料では国内の依存症専門医療機関から症例報告があること、追加試験が必要であることが示されています。
対象成分ではないからといって安全というわけではありません。

副作用

眠気、依存症、呼吸抑制などが出る場合があります。

睡眠薬として使われる量よりはかなり少ないですが、服用後は自動車の運転等危険を伴う機械の操作はしないようにしてください。

依存症も問題になります。服用後、薬が切れてくると不安感が出てきて、薬を飲むと不安感が消えます。
これで薬が手放せなくなるんですね。

連用してる人が急に薬を止めると、まれに痙攣発作、せん妄、振戦、不安等の離脱症状があらわれることがあります。
連用している場合は自己判断で急に中止せず、受診してください。

ほかに、呼吸抑制の危険性もあります。
通常は意識をしなくても呼吸は行われるものですが、この命令が脳から出されなくなるんですね。
これは他の睡眠薬でも起こり得ます。

過量摂取による急性中毒症状としては、中枢神経症状(四肢の不全麻痺、深部反射消失、呼吸抑制等)が主なものであり、覚醒後に幻視、全身痙攣発作、神経炎、神経痛等が起こる場合があります。

意図的なオーバードーズ(過剰摂取)による死亡例があり、自殺に使われたこともあります。

以上のようなことがあるので、海外では販売禁止の国もあります。

使用する際の注意点

長期連用は避けましょう。
痛み止めの基本的な使い方はあくまで頓服、「症状があるときだけ」です。

もし「薬を飲まないと落ち着かない」という状態であればすでに依存が形成されている可能性があります。
受診した方が良いでしょう。

これらの成分が含まれる製品を使用する際には、用法用量を厳守し、長期間の連続使用は避けることが重要です。

できれば、これらの成分が含まれていない製品を選ぶことをお勧めします。

あと、カフェインについて。
カフェインも頭痛や頭重感を和らげる効果があります。
ただ、市販薬に含まれている量で効果があるかと言われると疑問です。100mg以上だと鎮痛効果を少し高めるらしいですけど。
ちなみに、このカテゴリーの製品はすべて1回100mg未満です(大体80mg、多くて90mg)。

カフェインの有無はあまり気にしなくて良いかと思いますが、一応「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」には注意してください。

解熱鎮痛成分が2種類(イブプロフェンと他のが1種類)の製品

ほぼ全てイブプロフェンとアセトアミノフェンの合剤です。

「イブプロフェン」+「アセトアミノフェン」

製品名アセトアミノフェン
1回量
イブプロフェン
1回量
その他の有効成分剤形1日上限回数
イブスリーショット
プレミアム
195mg195mg酸化マグネシウム:70mg
無水カフェイン:65mg
錠剤2回
エーアイプレミアム195mg195mg無水カフェイン:120mg
合成ヒドロタルサイト:270mg
錠剤2回
カイテキIP錠
プレミアム
65mg150mg無水カフェイン:80mg
アリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム:100mg
錠剤3回
セシオンHDプレミアム195mg195mgアリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
無水カフェイン:80mg
酸化マグネシウム:90mg
錠剤2回
鎮痛カプセルEX65mg150mgトラネキサム酸:250mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:69.5mg
カプセル剤3回
ディパシオL130mg130mg無水カフェイン:80mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:115mg
錠剤3回
ノーシンアイ頭痛薬65mg150mg錠剤3回
バファリンプレミアム130mg130mg無水カフェイン:80mg
アリルイソプロピルアセチル尿素:60mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:70mg
錠剤3回
バファリンプレミアム
DXクイック+
160mg160mg無水カフェイン:50mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:70mg
錠剤3回
バファリンルナi130mg130mg無水カフェイン:80mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:70mg
錠剤3回
ルナフィール鎮痛薬iQ130mg130mg無水カフェイン:80mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:115mg
錠剤3回

その他

製品は3つのみです。

製品名解熱鎮痛成分その他の有効成分剤形1日上限回数
サリドンWiイソプロピルアンチピリン:150mg
イブプロフェン:50mg
無水カフェイン:50mg錠剤2回
ナロンエースTイブプロフェン:144mg
エテンザミド:84mg
ブロモバレリル尿素:200mg
無水カフェイン:50mg
錠剤3回
ナロンエース
プレミアム
イブプロフェン:150mg
エテンザミド:500mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:66.7mg錠剤3回

個人的におすすめしたい製品

イブプロフェンを含む製品はたくさんありますが、
おすすめしたいのは「イブプロフェン単剤」の製品です。
その他の成分も入ってないやつ。

薬は成分の種類が増えれば増えるほど副作用は出やすくなります。
なるべく成分の種類が少ない製品の方が使いやすいですね。

ということで、個人的におすすめできるのは
「イブプロフェン単体の製品」のところに書いていたものになります。

一応上と同じ表を載せておきます。
製品名イブプロフェン
1回量
剤形1日上限回数
イブプロフェン錠
「HP」
150mg錠剤3回
フェリア150mg散剤3回
プレミナスS200mg錠剤3回
ベリピア
ソフトカプセル200
200mgカプセル剤2回
リングルアイビー150mgカプセル剤3回
リングルアイビー
α200
200mgカプセル剤3回
リングルアイビー錠
α200
200mg錠剤3回

各製品の1回分の値段を書いておきます(2026年9月時点)。

  • イブプロフェン錠「HP」:26.25円(150mg)
  • フェリア:58.25円(150mg)
  • プレミナスS:35.93円(200mg)
  • ベリピアソフトカプセル200:33円(200mg)
  • リングルアイビー:37円(150mg)
  • リングルアイビーα200:43.25円(200mg)
  • リングルアイビー錠α200:38.08円(200mg)

これは単純にYahooとか楽天で「安い順」で出てきたやつを元に計算してるので、小包装の値段になりますね。
大包装とか5個セットとかのだともう少し割安かな?と思います。

『イブプロフェン錠「HP」』は1回150mgですね。150mgで十分な方はこれでも良いでしょう。

『ベリピアソフトカプセル200』はこちら。1カプセルで200mgなので調整ができません。
あと、なぜかこれだけ1日2回までとなっています。

ちなみに、自分なら痛みでも熱でもイブプロフェンは選びません。
痛みならロキソプロフェン、熱ならアセトアミノフェンを使います。

解熱鎮痛剤の一覧はこちら。
⇒解熱鎮痛剤の一覧表

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