
『総合かぜ薬「クニヒロ」』の特徴は
・5歳から使える(ただし15歳未満にはお勧めしない)
・安い
の2点でしょうか。
自分が今まで書いてきた風邪薬の中では一番安いですね。
成分量が少ないということもなく、他の風邪薬と特に変わりません。
パッケージには「クニヒロ」の文字がないので、店頭で買う時はちょっと分かりにくいかも。
似た名前ので『総合かぜ薬A「クニヒロ」』というのもあるので注意してください。
基本情報
・製造販売元:皇漢堂製薬
・主な成分
| 成分名 | 1日量(15歳以上の) | はたらき |
|---|---|---|
| アセトアミノフェン | 270mg | 熱をさげ、痛みを和らげる |
| エテンザミド | 1,050mg | 熱をさげ、痛みを和らげる |
| デキストロメトルファン 臭化水素酸塩水和物 | 48mg | 咳を抑える |
| dl-メチルエフェドリン塩酸塩 | 60mg | 気管支をひろげ、咳を鎮める |
| クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 7.5mg | 鼻水、くしゃみ、痒みを抑える |
| 無水カフェイン | 75mg | 頭痛・頭重感を和らげる 眠気防止 |
| アスコルビン酸カルシウム (ビタミンC) | 500mg | ビタミン補給 |
| 成分名 | 1日量 (15歳以上の) | はたらき |
|---|---|---|
| アセトアミノフェン | 270mg | 熱をさげ、痛みを和らげる |
| エテンザミド | 1,050mg | 熱をさげ、痛みを和らげる |
| デキストロメトルファン 臭化水素酸塩水和物 | 48mg | 咳を抑える |
| dl-メチルエフェドリン 塩酸塩 | 60mg | 気管支をひろげ、咳を鎮める |
| クロルフェニラミン マレイン酸塩 | 7.5mg | 鼻水、くしゃみ、痒みを抑える |
| 無水カフェイン | 75mg | 頭痛・頭重感を和らげる 眠気防止 |
| アスコルビン酸 カルシウム (ビタミンC) | 500mg | ビタミン補給 |
・包装
- 錠剤:180錠(瓶包装)
各成分の効果・注意点
『総合かぜ薬「クニヒロ」』の主要成分について、それぞれの効果と注意点を簡単にまとめています。
- アセトアミノフェン
- 痛みや熱を中枢において抑えますが、抗炎症作用はほぼありません。
- いわゆる「NSAIDs」には含まれません。胃への負担も少なめです。
- 安全性は高いですが、肝障害のリスクがあります。特にアルコール多飲者は併用に注意を。
- エテンザミド
- 痛みや炎症を抑えます。アスピリンと似たような成分。
- 胃に負担がかかることがあります。アスピリン喘息にも注意を。
- 単独で使われることはなく、他の解熱鎮痛剤と一緒に使います。
- デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
- 中枢性の非麻薬性鎮咳薬で、咳を抑える効果があります(とされていますが、急性上気道炎に対する有効性は示されていません)。
- 吐き気や眠気、めまいなどの副作用が出る可能性があります。重大な副作用として呼吸抑制あり。
- セロトニン症候群の危険性あり。パーキンソン病薬や抗うつ剤を服用中の方は注意してください。
- 乱用による死亡例あり。通常用量であれば心配いりません。適正な使用を。
- dl-メチルエフェドリン塩酸塩
- 気管支拡張作用があり、咳を鎮めたり呼吸を楽にします。
- 副作用には動悸や手の震えがあり、心疾患のある方は特に注意が必要です。
- 「濫用等のおそれのある医薬品」に指定されています。
- クロルフェニラミンマレイン酸塩
- 鼻水やくしゃみ、痒みを抑えますが、鼻づまりにはあまり効きません。
- 特に眠気には注意してください。
- 抗コリン作用により、眼圧上昇や排尿困難などの副作用が出る可能性があります。
- 無水カフェイン
- 血管拡張性の頭痛や片頭痛の症状をやわらげます。
- 覚醒作用があるので眠気防止にも。
- 副作用として、不眠や振戦(手の震え)、動悸、めまいなどがあります。
- アスコルビン酸カルシウム(ビタミンC)
- 水溶性ビタミンで、コラーゲンの生成に関与しています。
- 風邪症状の期間短縮の報告はありますが、その効果は疑問あり。
- 摂り過ぎても尿として排泄されるため、長期・大量摂取しなければ過剰症のリスクはありません。
使い方(用法・用量)
| 年齢 | 1回の服用量 | 1日の服用回数 |
|---|---|---|
| 15歳以上 | 3錠 | 3回 |
| 11~14歳 | 2錠 | |
| 5~10歳 | 1錠 |
「食後なるべく30分以内に」となっています。
胃に負担がかかることもあるので一応注意してください。
5歳未満の乳幼児は服用しないでくださいとのことです。
単純に量の問題ではあるのですが、エテンザミドはそもそもあまり小児に使いたいものではないですね。
エテンザミドはアスピリン(サリチル酸系)に近い成分で、小児のインフルエンザや水痘(みずぼうそう)の発熱に使う場合、きわめて稀ですが「ライ症候群」の危険性があります。
なので15歳未満のインフルエンザ、水痘には投与しないことが原則となっています。
発熱の原因が断定できない(普通は断定できないと思うけど)のであれば、解熱鎮痛剤としてはアセトアミノフェンだけが入っている製品を選んだ方が無難かと思います。
「法的に使える」から「使っても安全」というわけではありません。
製品全体としての注意点
注意してほしいこと
いくつか注意点を書いておきます。
- MAO阻害薬・抗うつ薬を服用中の方:製品の説明書には書いてないですが、デキストロメトルファンとの併用でセロトニン症候群があらわれることがあります。
- MAO阻害薬はパーキンソン病の治療に使われる薬です(「セレギリン」「エフピー」「アジレクト」など)。
- 抗うつ薬にはSSRI、SNRI、三環系抗うつ薬などがあります。
- 併用禁忌ではありませんが、興奮・意識障害、震え・けいれん、発汗・発熱などがあれば中止して受診してください。
- 眠気に注意:眠気が出る可能性があるので注意してください。
- 「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください」となっています。ただ、全然眠くならない方もいるのでそういう方は問題ないですね。でも初回服用時は注意を。
- 喘息:エテンザミドによって喘息発作が誘発される事があります。
- 他の風邪薬や解熱鎮痛剤で喘息の症状が出た事がある人は、解熱鎮痛剤としてはアセトアミノフェンだけが入ってる風邪薬を選ぶと良いかと思います。
- 喘息治療中の方:気管支拡張薬のメチルエフェドリンが入っているので、喘息を治療中の方はすでに服用(吸入)してる可能性があります。過剰摂取にならないように注意してください。
- 抗コリン作用:口の渇きや目のかすみ、眼圧上昇、排尿困難、便秘などの症状が出る可能性があります。
- 気になる方は抗コリン薬の入っていない製品を選ぶと良いでしょう。
(抗コリン薬:ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミドなど)
- 気になる方は抗コリン薬の入っていない製品を選ぶと良いでしょう。
- 服用期間:「長期連用しないでください」となっています。
- 風邪薬は症状を緩和するもので、風邪自体を治すわけではありません。3~4日服用しても症状が良くならない場合は、医師の診察を受けた方が良いかと思います。
- デキストロメトルファンのオーバードーズ(過剰摂取)の問題もあります。
妊娠・授乳中の使用について
大事な事ですが、対象者が限られるため折り畳みにしておきます。
クリック・タップで開きます。
妊娠中の方
この製品の説明書では
「服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください」
という書き方になっていますが、避けた方が無難だと思います。
エテンザミド自体のデータはありませんが、「エテンザミド「ヨシダ」」の添付文書を見ると、同じ系統の薬(NSAIDs)で「胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある」とのことです。
また、「妊娠中期以降の妊婦に使用し、胎児の動脈管収縮が起きたとの報告があり、また妊娠後期はその発現リスクがより高くなる」と。
さらに、「サリチル酸系製剤(アスピリン等)には動物実験で催奇形作用が報告されているものがある」とのこと(エテンザミドはサリチル酸系です)。
例えば、市販薬でもよく使われているNSAIDsの一つ「イブプロフェン」は、妊娠後期(28週以降)の方は禁忌となっています。
エテンザミドも警戒しておいた方が良いでしょうね。
わざわざ危険を冒さなくても、アセトアミノフェンだけが入ったものを使えばいいかと思います。
(アセトアミノフェンは短期間であれば問題ないとされています)
原則として、妊娠してる方は市販薬は使わず受診して医師に薬を処方してもらった方が良いと思います。
(というか、必ず受診してください)
授乳中の方
この製品の説明書では
「服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください」
という書き方になっています。
こちらに関しては特に問題ないと考えます。
Mothers’ Milk基準では、この製品に入ってる成分中一番リスクの高いもので、
- デキストロメトルファン
- クロルフェニラミン
の2つが「L3(概ね適合)」となっています。
エテンザミドにはデータがないのですが、NSAIDsは基本的には授乳中に使って問題になるものはありません。
アスピリンを高用量使用した場合は乳児にもわずかに出血の可能性があるかもしれませんが、市販で使う程度のエテンザミドの量ではまず心配はいらないでしょう。
メチルエフェドリンに関してもデータがありません。
基本的には「避けてください」と言われる事が多いですが、生後3ヵ月から使える製品も存在します。
「多くの薬は母親が飲んだ量の1%未満しか母乳中に移行しない」という事を考えると過剰な心配はいらないかと思います。
心配であれば授乳後に薬を服用すると良いでしょう。次の授乳までに薬はかなり分解されてます。
この場合、食後とかは気にしないでOKです。4~5時間程度時間を空けて、服用できるタイミングで服用してください。
心配な方は、薬を服用中は粉ミルクを使うという手もあります。
製品の特徴や利点、個人的な感想
風邪薬は今まで大手メーカーのしか書いてなかったので今回はちょっとマイナーなのを選んだのですが、内容は特に変わったところはないですね。
アセトアミノフェン・エテンザミド・カフェインの3つが入っている、いわゆる「ACE処方」というやつです。
アセトアミノフェンとエテンザミドの量はそれぞれ少なめですが、この2つを配合する場合は
「成分ごとに配合する分量をそれぞれの1日最大分量で除して得た数値の和が1を超えてはならない」
という決まりがあります(「かぜ薬の製造販売承認基準」)。
アセトアミノフェンは、270mg(この製品の1日量)/900mg(最大量)=0.3
エテンザミドは、1,050mg(この製品の1日量)/1,500mg=0.7
となり、足して1になるのでこれが最大ということですね。
いまどきエテンザミドなんか使わずにアセトアミノフェンだけでいいのに、とは思います。個人的に。
他の成分も特に変わったものはありません。
咳止めとしてはデキストロメトルファンとメチルエフェドリンがそれぞれ最大量。この組み合わせは他の風邪薬でもよく使われています。
鼻水にはクロルフェニラミンが最大量。市販薬では一番よく使われている抗ヒスタミン薬です。
良くも悪くも普通の風邪薬ですね。
咳・痰に関してはちょっと弱いかな?というくらい。去痰剤は入ってません。
この製品の特徴としては、「5歳から使える」ということでしょうか。
大人と同じものをこどもも使えるのはメリットの一つだと思います。常備薬にしやすい。
ただ、やっぱりこどもにエテンザミドはどうかな?と。特に問題があるわけではないのですが、安全性を考えると解熱鎮痛剤としてはアセトアミノフェンだけが入っているものが良いかと思います。万が一のことを考えると怖いですしね。
ちなみに、今まで書いてきた風邪薬で5歳から使えるのだと『エスタック総合感冒』があります。
こちらの解熱鎮痛剤はアセトアミノフェンのみ。値段もかなり安めな方。興味のある方は読んでみてください。
こどもがいる家庭だとこちらの方が常備薬として使いやすいかも。

使用した方の口コミ・レビュー、値段など
「ものログ」というサイトの口コミです。
(「ものログ」では「220錠」となっていますが、今は「180錠」のしかないと思います。公式サイトでも「180錠」のみの記載でした)
良い評価としては、
といった具合。
否定的な意見は見当たりませんでした(口コミ自体が少なめというのもあるけど…)。
効きめに関する事よりも「安い」「大容量」「コスパがいい」という声が多いです。
180錠という大容量で値段も安いし5歳から使える、ということで常備薬にしてる人が多いようですね。
値段について
希望小売価格はオープン価格となっています。
Yahooショッピング(送料含まず)で見てみると、
| 包装 | 値段 | 1日分に換算 |
| 180錠 | 880~1,980円 | 44~99円 |
※1日分は1日9錠で計算
※2026年1月時点です。
こんな感じでした。楽天も似たような感じ。Amazonにはなかったです。
(似たような名前ので『総合かぜ薬A「クニヒロ」』があるので注意してください。)
送料込みで一番安いのはたぶん楽天の「1,298円(送料無料)」のだと思いますが、これで1日あたり約65円(2026年1月4日時点)。
確かに安いですね。というか、今まで記事を書いてきた風邪薬の中では群を抜いて安いです。
上に書いた『エスタック総合感冒』も安いのですが、それの半分くらいの値段ですね。
内容としてはどの風邪薬も似たようなものなので、特にこだわりがなければこれで良いかもですね。
この記事を読んで「買おうかな?」と興味を持たれた方へ
まとめ
この記事では『総合かぜ薬「クニヒロ」』について、各成分の効果と注意点、個人的な感想、使用者のレビューなどをご紹介しました。
成分構成としては可もなく不可もなくといった感じ。よくある風邪薬です。
5歳から使えるのは使えますが、15歳未満にはお勧めしません。
一番のメリットは値段の安さですね。これより安い風邪薬は今まで見たことありません。
大手メーカーのだと広告費などでやたらと高くなってるものも多いです。
値段が高い方が効果も高いか?と言えばもちろんそんなこともありません。
この「クニヒロ」は「皇漢堂製薬」というメーカーの製品ですが、他の薬も安いですね。もっと知られてもいいかも。
薬の効果や副作用、注意点などは人によって変わります。
効果を感じられない場合や症状が改善しない場合は、無理せず医師に相談してください。
おまけ・きつねなら買うか買わないか判定
店頭にあったら常備薬として買っておいても良いかも。
総合感冒薬自体あまり好きではないですが、他の高いのを使うならこれで良いかな、と。
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