『ベンザブロック®IPプレミアムDX』の特徴・効果・注意点【薬剤師が解説】

ベンザブロックIPプレミアム』のリニューアル品ですね。

あちらの記事でも「なんだかよく分からない」と書きましたが、こちらはそれ以上によく分かりません。

「ベンザが好きなの!」という人以外にはお勧めできないので、そういう人以外はブラウザバック推奨です。

「ベンザが好き!」という人も、この記事を読んで「本当に買う価値があるか」判断していただけたらと思います。

他の風邪薬については一覧を作ってあるのでこちらを見てみてください。まだ数は少ないですが。
風邪薬(総合感冒薬)一覧

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目次

基本情報

製造販売元:アリナミン製薬

・主な成分

成分名1日量(15歳以上の)はたらき
アセトアミノフェン180mg熱をさげ、痛みを和らげる
イブプロフェン360mg熱をさげ、痛みを和らげる
メキタジン4mg鼻水、くしゃみを抑える
デキストロメトルファン
臭化水素酸塩水和物
48mg咳を抑える
dl-メチルエフェドリン塩酸塩60mg気管支をひろげ咳を鎮める
グリチルリチン酸39mgのどや鼻の粘膜の
炎症を鎮める
無水カフェイン75mg頭痛・頭重感を和らげる
眠気防止
チアミン硝化物
(ビタミンB₁硝酸塩)
25mgビタミン補給
アスコルビン酸カルシウム
(ビタミンC)
500mgビタミン補給
スクロールできます
成分名1日量
(15歳以上の)
はたらき
アセトアミノフェン180mg熱をさげ、痛みを和らげる
イブプロフェン360mg熱をさげ、痛みを和らげる
メキタジン4mg鼻水、くしゃみを抑える
デキストロメトルファン
臭化水素酸塩水和物
48mg咳を抑える
dl-メチルエフェドリン
塩酸塩
60mg気管支をひろげ咳を鎮める
グリチルリチン酸39mgのどや鼻の粘膜の
炎症を鎮める
無水カフェイン75mg頭痛・頭重感を和らげる
眠気防止
チアミン硝化物
(ビタミンB₁硝酸塩)
25mgビタミン補給
アスコルビン酸
カルシウム
(ビタミンC)
500mgビタミン補給

・包装

  • 『ベンザブロックIPプレミアムDX錠』(錠剤):30錠、45錠(瓶包装)
  • 『ベンザブロックIPプレミアムDX』(カプレット):12錠、24錠(PTP包装)
    (※カプレットとは、カプセルみたいな形の錠剤です)

各成分の効果・注意点

『ベンザブロックIPプレミアムDX』の主要成分について、それぞれの効果と注意点を簡単にまとめています。

各成分名をタップ・クリックするとそれぞれの成分の簡単な解説記事にいきます。

  1. アセトアミノフェン
    • 痛みや熱を中枢において抑えますが、抗炎症作用はほぼありません。
    • いわゆる「NSAIDs」には含まれません。胃への負担も少なめです。
    • 安全性は高いですが、肝障害のリスクがあります。特にアルコール多飲者は併用に注意を。
  2. イブプロフェン
    • NSAIDsの一種。痛みや熱、炎症を抑えます。
    • 胃に負担がかかることがあります。アスピリン喘息にも注意を。
  3. メキタジン
    • 鼻水やくしゃみ、痒みを抑えます。
    • 眠気には注意してください。
    • 抗コリン作用により、眼圧上昇や排尿困難などの副作用が出る可能性があります。メキタジンは特に抗コリン作用が強めです。
  4. デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
    • 中枢性の非麻薬性鎮咳薬で、咳を抑える効果があります(とされていますが、急性上気道炎に対する有効性は示されていません)。
    • 吐き気や眠気、めまいなどの副作用が出る可能性があります。重大な副作用として呼吸抑制あり。
    • セロトニン症候群の危険性あり。パーキンソン病薬や抗うつ剤を服用中の方は注意してください。
    • 乱用による死亡例あり。通常用量であれば心配いりません。適正な使用を。
  5. dl-メチルエフェドリン塩酸塩
    • 気管支拡張作用があり、咳を鎮めたり呼吸を楽にします。
    • 副作用には動悸や手の震えがあり、心疾患のある方は特に注意が必要です。
    • 濫用等のおそれのある医薬品」に指定されています。
  6. グリチルリチン酸
    • 抗アレルギー・抗炎症作用があり、のどや鼻の粘膜の炎症をしずめる目的で配合されています。
    • 低カリウム血症に注意。だるさや痺れ、こむら返りや麻痺などがあったら中止して受診してください。
    • 甘草(カンゾウ)が入っている漢方薬を飲んでいる方は注意を。
  7. 無水カフェイン
    • 血管拡張性の頭痛や片頭痛の症状をやわらげます。
    • 覚醒作用があるので眠気防止にも。
    • 副作用として、不眠や振戦(手の震え)、動悸、めまいなどがあります。
  8. チアミン硝化物(ビタミンB₁)
    • 水溶性ビタミンで、糖からエネルギーを作り出すのに必要です。
    • 摂り過ぎても尿として排泄されるため過剰症のリスクはほぼありません。
  9. アスコルビン酸カルシウム(ビタミンC)
    • 水溶性ビタミンで、コラーゲンの生成に関与しています。
    • 風邪症状の期間短縮の報告はありますが、その効果は疑問あり。
    • 摂り過ぎても尿として排泄されるため、長期・大量摂取しなければ過剰症のリスクはありません。

他の成分の薬を探してる方はこちらから。
成分の一覧表

使い方(用法・用量)

剤形年齢1回の服用量1日の服用回数
ベンザブロックIPプレミアムDX錠
(錠剤)
15歳以上3錠3回
ベンザブロックIPプレミアムDX
(カプレット)
15歳以上2錠3回
剤形年齢1回の
服用量
1日の
服用回数
ベンザブロックIP
プレミアムDX錠
(錠剤)
15歳以上3錠3回
ベンザブロックIP
プレミアムDX
(カプレット)
15歳以上2錠3回

「食後なるべく30分以内に」となっています。
イブプロフェンで胃痛が起こる方もいるので一応注意してください。
でもあまり心配は要らないです。

15歳未満の方は服用しないでくださいとのことです。

イブプロフェンが入っていると15歳未満には使えないことになっています。
(「かぜ薬の製造販売承認基準」より)

医療用のイブプロフェンは小児の解熱に適応がないんですよね。
滅多にないですが、ライ症候群を警戒して、という事だと思います。

ライ症候群
極めてまれですが、小児がインフルエンザや水痘・帯状疱疹にかかってる間にアスピリンなどのサリチル酸系の解熱鎮痛剤を飲むと発症する事があります。
症状は、脳浮腫や頭蓋内圧の上昇によって激しい吐き気・嘔吐、けいれん、意識障害、高アンモニア血症、低プロトロンビン血症、低血糖などが短期間に発現して、死に至ることもあります。

イブプロフェンはサリチル酸系ではなくて、プロピオン酸系と呼ばれるものになります。
ライ症候群と確定された症例はすべてアスピリン及びジクロフェナクとの併用例となります。他のNSAIDsに関しては禁忌にはなっていません。
インフルエンザ脳症についても問題になるのはジクロフェナクです。(メフェナム酸は微妙)

国際的に小児の解熱にはアセトアミノフェンかイブプロフェンが推奨されているのに、市販薬だとイブプロフェンが使えないのは少しもったいないですね。

15歳未満の方はアセトアミノフェンが入ってるものにしましょう。
大人の方でも解熱だけが目的の場合はアセトアミノフェンが良いと思います。

製品全体としての注意点

注意してほしいこと

いくつか注意点を書いておきます。

  • ジドブジン(商品名:レトロビル、コンビビル)服用中の方は注意してください。
    • イブプロフェンと併用すると出血傾向が強まる可能性があります。
    • この製品の添付文書には記載がないですが、医療用のイブプロフェンはジドブジンとの併用は禁忌となっています。
  • 喘息:イブプロフェンによって喘息発作が誘発される事があります。
    • 他の風邪薬や解熱鎮痛剤で喘息の症状が出た事がある人は、解熱鎮痛剤としてはアセトアミノフェンだけが入ってる風邪薬を選ぶと良いかと思います。
  • 喘息治療中の方
    • 気管支拡張薬のメチルエフェドリンが入っているので、喘息を治療中の方はすでに服用(吸入)してる可能性があります。過剰摂取にならないように注意してください。
  • 眠気に注意:眠気が出る可能性があるので注意してください。
    • 服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください」となっています。ただ、全然眠くならない方もいるのでそういう方は問題ないですね。
  • MAO阻害薬・SSRIを服用中の方:製品の説明書には書いてないですが、セロトニン症候群があらわれることがあります。
    • MAO阻害薬はパーキンソン病の治療に使われる薬です(「セレギリン」「エフピー」「アジレクト」など)。
    • SSRIは抗うつ剤です(「パロキセチン」「エスシタロプラム」「セルトラリン」など)。
    • 併用禁忌ではありませんが、興奮・意識障害、震え・けいれん、発汗・発熱などがあれば中止して受診してください。
  • 抗コリン作用:口の渇きや目のかすみ、眼圧上昇、排尿困難、便秘などの症状が出る可能性があります。
    • 気になる場合は減量または中止してください。
  • 漢方薬服用中の方:グリチルリチン酸は甘草(カンゾウ)という生薬に含まれる成分ですが、過剰摂取で偽アルドステロン症の副作用が出る場合があります。漢方薬を服用中の方は注意してください。
    • カンゾウが入っていない漢方薬であれば問題ありません。
    • グリチルリチン酸カンゾウの解説記事にカンゾウが含まれる漢方薬(109種類)を載せているので、気になる方は見てみてください。
  • 服用期間:「5日間を超えて服用しないでください」となっています。
    • 風邪薬は症状を緩和するもので、風邪自体を治すわけではありません。3~4日服用しても症状が良くならない場合は、医師の診察を受けた方が良いかと思います。
    • デキストロメトルファンのオーバードーズ(過剰摂取)の問題もあります。

妊娠・授乳中の使用について

大事な事ですが、対象者が限られるため折り畳みにしておきます。

クリック・タップで開きます。

妊娠中の方

妊娠後期(28週以降)の方は禁忌です。
(この製品の説明書では「出産予定日12週以内の妊婦は飲まないで」という書き方になっています)

イブプロフェンにより胎児の動脈管(心臓と大動脈をつなぐ血管)が収縮した、という報告があります。
妊娠後期の方は、解熱鎮痛剤としてはアセトアミノフェンだけが入ったものにした方が良いかと思います。
(アセトアミノフェンは短期間であれば問題ないとされています)

あとグリチルリチン酸ですが、医療用のグリチロンの添付文書には「グリチルリチン酸一アンモニウムを大量投与したときの動物実験(ラット)において腎奇形等が認められている」との記載があります。

万が一のことを考えると、あまりお勧めできるものではありません。
原則として、妊娠してる方は市販薬は使わず受診して医師に薬を処方してもらった方が良いと思います。
(というか、必ず受診してください)

授乳中の方

この製品の説明書では
服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
という書き方になっています。

ただ、それほど問題はないと考えます。

Mothers’ Milk基準では、この製品に入ってる成分中一番リスクの高いもので、

  • デキストロメトルファン

が「L3(概ね適合)」となっています。

「多くの薬は母親が飲んだ量の1%未満しか母乳中に移行しない」という事を考えると過剰な心配はいらないかと思います。

心配であれば授乳後に薬を服用すると良いでしょう。次の授乳までに薬はかなり分解されてます。
この場合、食後とかは気にしないでOKです。4~5時間程度時間を空けて、服用できるタイミングで服用してください。

心配な方は、薬を服用中は粉ミルクを使うという手もあります。

妊娠・授乳中の薬物治療に関して不安を持つ方も多いかと思います。
そういう方の相談に乗ってくれる機関があるのでそこのサイトのリンクを貼っておきます。
妊娠と薬情報センター:https://www.ncchd.go.jp/kusuri/index.html

製品の特徴や利点、個人的な感想

あとでリニューアル前の製品と比較をしますが、まずはこの製品単独で見たときの個人的感想などを。

「熱からのかぜに、青のベンザ」ということですが、なんだかよく分かりません。

発熱に重点を置いた、ということで解熱鎮痛剤をアセトアミノフェンとイブプロフェンの2種類にしていると思うのですが、量はそれぞれ少なめです。
(一応フォローしておくと、規定として、イブプロフェンが360mg/日入っている場合、アセトアミノフェンは180mg/日までしか入れられません)

成人でアセトアミノフェンが1日180mgですから、1回60mg。病院だと1回500mgくらいは処方されるでしょうし、かなり少なめ、というか意味あるのかな?
イブプロフェンが1回120mg入っているのでそれの補助ということだと思うのですが、2種類にする意味もないと思います。15歳未満が使えなくなって逆に不便。

抗ヒスタミン薬はメキタジンですが、これは市販薬では珍しいですね。

メキタジンは第二世代の抗ヒスタミン薬ですが、その性質は第一世代に近いもの、と思って良いでしょう。
1983年以降に販売された抗ヒスタミン薬は第二世代に分類されますが、メキタジンの医療用の『ニポラジン』『ゼスラン』の販売開始は1983年2月。ギリギリ第二世代。

抗コリン作用が強めで、医療用のだと第二世代抗ヒスタミン薬の中で唯一前立腺肥大と閉塞隅角緑内障に禁忌となっています。
市販薬では他の製品も含め禁忌にはなっていませんが、一応注意してください。
心配な方は購入前に店舗の薬剤師に訊いてみると良いと思います。安心して使える薬を教えてくれるでしょう。

咳止めは中枢性のデキストロメトルファンと気管支拡張のメチルエフェドリン。
ジヒドロコデイン+メチルエフェドリン+去痰薬の製品も多い中、これはちょっと弱いかも。他でも書いてますが、デキストロメトルファンの急性上気道炎への効果はプラセボと同じというデータもあります。

のどの炎症用にグリチルリチン酸が入っていますが、効果は期待できないでしょうね。量が少なすぎです。

ビタミンはあってもなくても良いかな。

といった感じで、全体的に弱めです。
「その分お子さんにも安心!」と言いたいところですが、イブプロフェンが入っているため15歳未満は使えません。
せっかく胃に負担のかかりにくいアセトアミノフェンを使っているのに、イブプロフェンを入れることでそのメリットも消しています。
誰得なんだろうか?

唯一、抗ヒスタミン薬でメキタジンを使っているのは珍しいですが…
もし鼻水がひどくて「自分はメキタジンしか効かない!」という人であれば、鼻炎用の薬でメキタジンのみの市販薬(『ポジナールM錠』)もあるのでそちらを試してみると良いでしょう。風邪薬と比べるとかなり安いですし。
鼻炎用の薬についてはこちらにまとめています。
鼻炎薬の一覧表

『ベンザブロックIP』『ベンザブロックIPプレミアム』との比較

この製品は『ベンザブロックIPプレミアム』の後継ということで、どう変わったのか比較をしてみようと思います。
ついでに普通の『ベンザブロックIP』との比較も。

ベンザブロックIP
プレミアムDX
ベンザブロックIP
プレミアム
ベンザブロックIP
解熱鎮痛剤アセトアミノフェン:180mg
イブプロフェン:360mg
アセトアミノフェン:180mg
イブプロフェン:360mg
イブプロフェン:450mg
咳止めデキストロメトルファン:48mg
メチルエフェドリン:60mg
ジヒドロコデイン:24mg
メチルエフェドリン:60mg
ジヒドロコデイン:24mg
メチルエフェドリン:60mg
鼻水の薬メキタジン:4mgd-クロルフェニラミン:3.5mgdl-クロルフェニラミン:7.5mg
喉の薬グリチルリチン酸:39mgグリチルリチン酸:39mgなし
カフェイン75mg75mg75mg
その他ビタミンB₁:12mg
ビタミンC:500mg
ビタミンC:500mg
ヘスペリジン:90mg
ヘスペリジン:90mg
〇〇mgの数字は、成人の1日の量です。
スクロールできます
ベンザブロックIP
プレミアムDX
ベンザブロックIP
プレミアム
ベンザブロックIP
解熱鎮痛剤アセトアミノフェン:180mg
イブプロフェン:360mg
アセトアミノフェン:180mg
イブプロフェン:360mg
イブプロフェン:450mg
咳止めデキストロメトルファン:48mg
メチルエフェドリン:60mg
ジヒドロコデイン:24mg
メチルエフェドリン:60mg
ジヒドロコデイン:24mg
メチルエフェドリン:60mg
鼻水の薬メキタジン:4mgd-クロルフェニラミン:3.5mgdl-クロルフェニラミン:7.5mg
喉の薬グリチルリチン酸:39mgグリチルリチン酸:39mgなし
カフェイン75mg75mg75mg
その他ビタミンB₁:12mg
ビタミンC:500mg
ビタミンC:500mg
ヘスペリジン:90mg
ヘスペリジン:90mg
〇〇mgの数字は、成人の1日の量です。

リニューアル前の『IPプレミアム』からの変更点は、
・咳止めがジヒドロコデイン→デキストロメトルファン
・鼻水のがd-クロルフェニラミン→メキタジン
・ヘスペリジン→ビタミンC
の3つですね。

「熱からの~」の薬をリニューアルしてるのですが、解熱鎮痛剤は何も変わりません。

咳止めが弱くなって鼻水の薬が変わっただけですね。ビタミン剤はどうでもいいですし。

喉の『ベンザブロックLプレミアムDX』、鼻の『ベンザブロックSプレミアムDX』もそうなのですが、リニューアル前はジヒドロコデインだったのがデキストロメトルファンになってるんですよね。

なんでかな~?と思ったのですが、新たに「咳に」の『ベンザブロックTプレミアムDX』というのが出てました。
「T」というのは初めてかな?
この「T」を「咳に特化した製品」とするため、他のシリーズをスペックダウンしたのだと思います。値段はそのままで

ということで、この『IPプレミアムDX』は「DX」が付いてますが、リニューアル前より劣化しています。

普通の『ベンザブロックIP』との違いですが、
・解熱鎮痛剤がイブプロフェン単独→2種類に
・咳止めがジヒドロコデイン→デキストロメトルファン
・鼻水のがdl-クロルフェニラミン→メキタジン
・グリチルリチン酸が追加
・ヘスペリジン→ビタミンB₁・Cに
といったところ。

ここで気になるのは解熱鎮痛剤ですが…
正直この程度の差であれば体感では分からないと思います。

一応の目安として、アセトアミノフェン300mgとイブプロフェン200mgが同等というのはあります。
となると、アセトアミノフェン180mgはイブプロフェン120mgと同等となり、『IPプレミアムDX』はイブプロフェン120+360=480mg相当ということになりますが、あくまで目安です。

この差があるとしても、成人の場合だとイブプロフェンが450mgだろうが480mgだろうが分からないのではないでしょうか。

もし自分が「少し熱があって咳が出る」のであれば、『ベンザブロックIP』の方を買うと思います。

もし「他の症状はなくて熱だけある」場合は、普通に解熱鎮痛剤を飲むでしょうね。

つまり、どんな症状の場合でも自分はこの製品を買うことはないと思います。

使用した方の口コミ・レビュー、値段など

「ものログ」というサイトの口コミを見たのですが、まだ新しい製品なのでレビューがありませんでした。

『ベンザブロックIPプレミアム』の方はまあまあ評価が高めでしたね。これも同じくらいにはなるかと思います。
プラセボ効果は偉大です。

値段について

メーカーの希望小売価格(税込)を見ると、

ベンザブロックIP
プレミアムDX錠

(錠剤)
30錠:1,757円
45錠:2,197円
ベンザブロックIP
プレミアムDX

(カプレット)
12錠:1,537円
24錠:2,197円

となっていました。

「IPプレミアム」のときと同じですね。劣化してるのに。

Yahooショッピング(送料含まず)で見てみると、

剤形包装値段1日分に換算
ベンザブロックIP
プレミアムDX錠
(錠剤)
30錠1,345~1,757円404~528円
45錠1,637~2,197円327~439円
ベンザブロックIP
プレミアムDX

(カプレット)
12錠1,144~1,537円572~769円
24錠1,635~2,197円409~549円

※1日分のは、錠剤は1日9錠、カプレットは1日6錠で計算
※2025年11月時点です。

こんな感じでした。Amazonとか楽天だとまた違うと思いますけど。
ちなみに希望小売価格より高いのは除外しました。
送料が2,500円とかのもあるので注意してください。近くのドラッグストアで買った方が安いかと。

希望小売価格だけでなく、実勢価格もリニューアル前とほぼ同じ価格となっていますね。

熱が主な症状であれば解熱鎮痛剤として販売されていて、かつアセトアミノフェンのみの製品で良いかと思います。

例えば『アセトアミノフェン錠「クニヒロ」』という製品は
1錠300mg・20錠入れで500~600円で売られています。
1日3回(900mg)使うとすると6.7日分なので1箱600円としても1日あたり90円くらい。

症状が熱だけであればこういう総合感冒薬を使うのはお勧めしません。かなり割高になりますし、余計な成分は飲まない方が良いです。

他に症状があるのであれば…他の薬で良いでしょうね。

この記事を読んで、それでも「買おうかな?」と興味を持たれた方へ

まとめ

この記事では『ベンザブロックIPプレミアムDX』について、各成分の効果と注意点などをご紹介しました。

ベンザブロックIPプレミアム』のリニューアル品ですが、内容は劣化してると思います。価格は同じくらいだけど。

「熱からのかぜに、青のベンザ」ということですが、すべてが中途半端。
「ベンザのシリーズが好き!」という人以外はこの製品を選ぶ理由は特に無いかと思われます。

症状が発熱だけであれば解熱鎮痛剤だけで良いですしね。その場合はアセトアミノフェンだけの製品を選ぶと良いかと思います。
熱以外に頭痛やのどの痛み、関節痛などがあるならロキソプロフェン、という感じでしょうか。
(ただ、15歳未満であればやっぱりアセトアミノフェンだけの製品にしておいた方が無難です)

解熱鎮痛剤については下の記事にまとめてあるので、興味のある方は読んでみてください。

他の風邪薬については一覧を作ってあるのでこちらを見てみてください。まだ数は少ないですが。
風邪薬(総合感冒薬)一覧

風邪の症状で悩まされる方々にとって、この情報が少しでもお役に立てば幸いです。

ただし、ご紹介した内容は一般的な情報に基づいており、個々の体調や症状によって適切な対応は異なる場合があります。

効果を感じられない場合や症状が改善しない場合は、無理せず医師に相談してください。

上の方でも紹介しましたが、再度リンクを貼っておきます

おまけ・きつねなら買うか買わないか判定

買わない。

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