「ブロムヘキシン」についての簡単な解説です。
ブロムヘキシンを含む市販薬の製品一覧
解説記事を書いたことのある製品を載せています。
風邪薬(総合感冒薬)
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製品名 | 1日あたりの成分量 |
---|---|
新コンタックかぜ総合 | 8mg |
新ルルAゴールドDXα | 12mg |
新ルルAゴールドs | 12mg |
ストナアイビージェルEX | 12mg |
ストナプラスジェルEX | 12mg |
ルルアタックEX | 12mg |
ルルアタックNX | 12mg |
市販の風邪薬では1日最大12mgとなっています。
(「かぜ薬の製造販売承認基準について」より)
分類・作用機序
ブロムヘキシン塩酸塩の化学構造式
分類
去痰薬ですが、去痰薬にもいくつか種類があり、
これは「気道粘液溶解薬」となります。
アンブロキソールはこのビソルボンの活性代謝物ですね。
作用機序
気管や気管支において、
・肺表面活性物質(肺サーファクタント)の分泌促進作用
(肺胞を広げやすくする)
・気道液の分泌促進作用
(気道をヌルヌルに)
・線毛運動亢進作用
(異物を外に出す線毛の動きを良くする)
などの作用を示します。
ここまではアンブロキソールと同じですが、ブロムヘキシンには
・痰そのものをサラサラにする
という作用があります。
痰は水分と「ムチン」と呼ばれる糖成分で構成されていますが、このムチンの線維を分解して粘り気を下げるんですね。
こうして見ると、アンブロキソールよりもブロムヘキシンの方が優れているように思いますが、アンブロキソールの方が滑りを良くする作用は強いとされています。
効果や使用方法
効果
痰をサラサラにすることで、痰を出しやすくします。
アンブロキソールやカルボシステインと違い、副鼻腔炎の適応はありません。
医療用の使用例
現在主に使われている去痰薬はアンブロキソールとカルボシステインで、このブロムヘキシンはそれほど外来では使われていませんね。医師によると思いますが。
ただ、アンブロキソールやカルボシステインと違って吸入液や注射があるので、内服が難しい状態の人には使えますね。
ちなみに、先発品は「ビソルボン」という名前の薬です。
以前は錠剤もあったのですが、現在錠剤は後発品のみですね。
用法・用量
市販薬では基本的に
1回4mg・1日3回が多いでしょうか(1日12mg)。
市販の風邪薬では1日12mgが最大用量です。
医療用のも同じ用量になります。成人だと1日12mg。
小児でも、添付文書には書いてないですが1歳から使えます。
去痰薬は全般的に安全性が高く使いやすいですね。
使用上の注意点
副作用
副作用が出ることは滅多にないですが、稀に発疹や胃部不快感、頭痛などが出る方がいます。
ただこれらはどんな薬でも出る可能性があります。
あと、痰の量が一時的に増える可能性があります。
相互作用
他の薬や食べ物との飲み併せで問題になるものはありません。
使いやすいですね。
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